ディズニー、マーベルetc.で活躍する日本人女性イラストレーターを直撃
日本に住んでいながら、マーベルやディズニー、ピクサーなどと仕事をしている日本人がいます。
作画担当のササキさんとカラリストのカワノさんが構成するイラストレーターユニット「グリヒル」です。国内外で活躍する彼女たちがキャラクターデザインを手がけたオリジナルTVアニメーション「スペースバグ」(TOKYO MX)がスタート。
普段、メディアにほとんど出ないお二人に、キャラクターデザインのこだわりにはじまり、「グリヒル」誕生秘話やポリシーなどを伺いました。
新アニメは宇宙が舞台の昆虫アドベンチャー
――キャラクターデザインを担当したTVアニメーション「スペースバグ」がスタートしました。企画はかなり前からあったそうですね。
ササキ:5年くらい前に、アニメのキャラクターデザインをしてほしいと、別の企画でお話をいただいたんです。ただ私たちのテイストとは違っていたので、「ほかのデザイナーの方のほうがいいものができる」とお断りしたんです。バイオレンス系だったんですよ。その後、同じ担当の方から、ファミリー向けの新しい企画があるとお話をいただいて。
カワノ:虫の宇宙アドベンチャーものだと。最初は「虫?」ってなりましたけどね(笑)。
ササキ:でもストレートな物語だったので、おもしろそうだなと思いました。
――虫が主役のアニメですが、それぞれ、作画、カラーでこだわられた部分は?
ササキ:私は作画ですが、どこまでデフォルメしようかと。気持ち悪くならないように、たとえば手足を2本ずつにしたり。全体をそぎ落として可愛さ重視で作っていきました。クモのマルボは、最初はもっとモンスターっぽい造形でした。
カワノ:カラーのほうは、主人公の蚊(ネムリユスリカ)のミッジでいうと、ハチに見えないように。実物の蚊はかなり地味な色ですが、アニメのキャラクターとしてはそれではダメなので、少しビビットに。
でもやりすぎるとハチに見えてしまう。そのあたりは悩みました。あとはメインのミッジ、ハカセ(コオロギ)、マルボのキャラクターが並んだときのバランスに気を付けました。
――どんなところを楽しんでもらいたいですか?
ササキ:子供たちが似顔絵を描いたりしてくれるような、愛されるキャラクターになったら嬉しいですね。
カワノ:そうですね。安心して楽しんで見られるアニメだと思います。