越智ゆらの、元Popteenモデルが「芸能界を辞めようと思った」女優業への転機
Popteenモデル時代を振り返る
――はたから観ていると今回のようにドラマで主演もして、キャリア的に順調に見えますが、挫折しそうな経験もありましたか?
越智:『Popteen』の卒業前が一番しんどかったです。雑誌ですがアイドルのような扱いを受けることが多く、いろいろなことが人気に影響する雑誌なんですよね。努力が必ず報われる場所ではないので、すごく苦しみました。一時期、芸能界を辞めようと思ったこともありました。
――それはシリアスですね。
越智:なので、いま初めてお話しますけど『Popteen』を辞めた後って普通はみんな、次の雑誌に行く面接の準備とかするんですけど、わたしは一度「雑誌はお休みしたい」ということで行かなかったんです。その後、時間が経ち、2020年の9月から『LARME』のレギュラーをさせてもらっています。ファンの方はすごく喜んでくださいました。
Popteen時代は「よく泣いていた」
――Popteen時代に何があったのですか?
越智:Popteen時代は、わたしの写真でファンのみなさんが喜んでくれるというよりも、表紙になれないことや、大きく扱ってもらえないことで、悲しませてしまう部分も多かったので、それは本当に辛かったです。もうそういう思いをして欲しくないという思いや、理不尽に思うこともあったので、卒業後すぐには雑誌の道を選びませんでした。
でも今回、新しい環境に入って、改めてみんなが誌面で見ることが好きだと言ってくれて、こうして紙でみなさんにお伝えする場所があることで、改めてモデルのお仕事が好きになりました。
――競争社会は、若い世代にはきつく感じるかもしれませんね。
越智:わたし自身も未熟だったので、大変に感じてしまうんですよね。『Popteen』の歴代のモデルさんに話を聞くと、みんな泣いていたと言っていました。わたしもよく泣いていました。でも辛いこと以上に、大切な青春をもらった場所でもあるので、もちろん大切な経験ではあります。仕事はいいことだけがすべてじゃない。辛いことも飲み込めるくらい、好きな場所で仕事をすることが大切だと思うんですよ。当時はそういう気持ちでやっていました。