部下の「ハート絵文字」LINEを上司が勘違いして…SNSセクハラへの対処法
男性が水着の写真を送りつけたら…
「まず、その場ではキチンと注意し、やめさせる。あるいは、メールなど文書で事実と嫌な気持ち、2度として欲しくない旨を本人に伝える。それでも応じなければ、会社にその文書をもって報告し、しかるべき措置をとってもらうことが望ましいでしょう。
余裕があれば、上司のスマホを見せてもらうフリをして、うまく画像を削除してしまうのもいいかもしれません」
一方、盗撮とは逆に、写真を送り付けられるハラスメントの事例もある。
「同僚の男女二人が雑談をしていて、男性が『趣味はなに?』と聞き、女性は『水泳』と答えました。すると、気を良くした男性がいきなり自分の日焼けした水着写真を送り付けたんです」
本質は昭和から変わっていない
「ただし、ここまでだと男性の一方的なセクハラですが、送り付けられた側も面白がって会社の女性たちに拡散してしまいました。どちらも幼稚なことをしていると言わざるを得ないですね」
ここまで見てきたリモートセクハラが発生する原因を、藤山さんはこう分析する。
「結局、セクハラおじさんの本質は昭和から変わっていないんですよ。昔からセクハラをする人はいましたし、それがリモートワークの普及で形を変えているだけ。あと、ハラスメントは価値観や感じ方の違いによって発生することが多いので、最新のITツールの使い方をめぐる感覚的な違いがハラスメントを生んでいる側面もあると思います」
そのうえで、会社はハラスメント根絶の基本を徹底すべきだという。
「セクハラやパワハラの禁止は、法律で明文化されています。会社は、それを経営者層が率先してその会社で働くすべての人に周知し、同時に困ったときに気軽に相談できるハラスメント相窓口を設けることが求められます」