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話題の音声SNS「Clubhouse」面白いけど、ネットカーストが透けて見える/常見陽平

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“次のヒーロー”がフックアップされる場所に

Clubhouse

大半のユーザーが顔を晒して、本名でやっているのはある意味新鮮

 コロナ禍でステイホームが定着するにつれて、朝日新聞のポッドキャスト「otonal」がユーザー数を伸ばしているなど、今はとにかく音声メディアへの関心が強い。

 先日、周りでYouTubeを「聴く」と言っていた人がいたのも驚いた。プレミアム登録をするとバックグラウンド再生ができるようになるため、セミナー動画などを耳で聴いているということだった。テレワークや家事など、何かをしながら音声メディアに触れる人たちが増えたのか、いずれにせよ面白い現象だなと思った。

 Clubhouseでいえば、誰かの話を聴くだけではなく、自分がしゃべる側に立つ体験をしてみるのもよいだろう。周りの編集者たちに聞いたら、アプリを通して「次のヒーローをフックアップしたい」と話している人もいた。

 文章を書くのが苦手であっても、Clubhouseならば話すだけで思いを伝えられる。内容は何でもよくて、ステイホームで作ってみたい料理のレシピであるとか、自分の仕事の経験を話すだけでも、ブレイクのきっかけをつかめるかもしれない。

 自分が目立てる機会を得たい人にとっては、Clubhouseはきわめて親和性が高い。新しい知識や経験でなくとも、自分の過去をたよりに発信すれば、ふとした瞬間に才能が開花する可能性も大いに秘めている。

<TEXT/千葉商科大学国際教養学部准教授 常見陽平>

働き方評論家。千葉商科大学国際教養学部准教授。1974年、北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業、同大学院社会学研究科修士課程修了。『社畜上等!――会社で楽しく生きるには』など著書多数
■Twitter:@yoheitsunemi

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