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淵上泰史、ガンバ大阪ユースから俳優の道へ。自分支えた「見返したる!」の精神

暮らし

「見返したい!」という気持ちが原動力に

淵上泰史

――そこから芝居に興味を?

淵上:映画は好きでしたが、芝居には全く興味がありませんでした。大学3年生くらいの時に、本(台本)読みに来いと言われて行ったんですが、できるはずもなく……。事務所の方からは「まだサッカーでプロを目指してるの?」「実家に帰ってパン屋を継いだほうが良いんじゃないか?」とか、その他いろいろ言われまして。

 最後には社長が「役者をやっていきたいなら1人で頑張りなさい、うちとはもう関係ないからね」と。事務所に入れると思っていた自分の浅はかさ、怒りとショックでいっぱいになりながら事務所を後にしました。

――それはツラい。でもそこから奮起したわけですよね。

淵上:帰り道に、先ほどお話したコム・デ・ギャルソンスタッフの方から「今から恵比寿に来なさい」と電話があって行ったんです。その方に「あなた悔しくないの? 悔しいなら売れて社長を見返しなさいよ。まぁ、あなたの人生だから私は関係ないけれど」と言われたんです。

 その頃はサッカーでプロを目指すのはほぼ諦めていましたし、せっかく良い出会いがあったのに、ここで止めてしまったら、サッカーでプロになれなかった二の舞になってしまう気がして……。

 すごく悔しくて。正直、「見返したる!!」という気持ちだけで始めました。だから、その方たちには今でも感謝しています。僕の場合、役者を始めたキッカケは交通事故みたいなものです(笑)。

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