「24時間テレビ」の100kmマラソンって本当にキツいの?実際に走ってみた大学生の切ない末路
たった一人で涙のマラソン。ゴールへ…
これでとうとう僕は1人になってしまいました。僕も身体中が痛いし、限界でした。しかし、スポンサーになってくれたお好み焼き屋さんの大将のことや、個人的な興味のために撮影に付き合ってくださった方々のことを思うと、「やめます」とは気まずくて言えませんでした。
なんでこんなことをしようと思ったのだろうと後悔して、死にかけのナメクジのような姿でネチネチと走り続けました。ゴールが近づいてくると、自然と涙がこぼれてきます。感動の涙などではなく、もう二度とやるまいという決意の涙です。
そしてなんとか24時間以内に完走することができました。不思議なことに、ゴールした瞬間、仲間は誰一人として泣いていませんでした。僕だけがつらくて泣いていました。翌日、足が痛くて病院に行くと、疲労骨折と診断されました。
完走できた意外なワケ
さらに追い討ちをかけるように、途中で脱落した友人から「サノ君が完走できたのは靴のおかげやと思う」と言われました。たしかに僕の靴はReebokの、ちょっといい靴でした。
でもだからといって、「靴のおかげ」は酷いと思い、もう1度泣きたくなりましたが、少し考えた結果、やはり「靴のおかげ」なのかもしれないと思いました。
なぜなら、僕以外の友人2人はスポーツをやっていましたが、僕だけが何もやっていなかったからです。スポーツをやっていなかった僕が、足が折れつつも完走できたのは、やはり「靴のおかげ」かもしれません。そして僕は、その指摘を受けた1カ月後、東京に行きました。