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UberEatsで働く学生を見て感じた、スキマ時間の活用「ギグワーク」/常見陽平

ビジネス

デジタルのデータにはメリットがあるが…

スマホ PDF

 筆者の大学でも一部の授業がオンライン講義へ切り替わったことから、パソコンを持っていないためスマホでPDFの資料を読んでいる学生の話を聞く。

 教員としても、頑張って作った資料がデータとして閲覧されるのは少し切なくなるが、それ以上に手に取れるモノとしての資料にも価値をやはり考えてしまう

 PDFはフォルダにしまってしまえば、ほぼ目にふれなくなる可能性もある。誰かと回し読みをすることもできなければ、机の上を整理しているときに気になり、そこから発想が広がるような機会も減ってしまう。

 情緒的な話にはなるものの、デジタルのデータには効率がよくなるメリットがある一方で、物事の偶発性がなくなってしまう懸念もある

 コロナ禍になり人びとが「不要不急とは何か?」を考えているが、ハンコレス化に伴うペーパーレス化を浮かべると、現代はそれこそ個々人が自分にとっての「不要不急」や「無駄」をどれほど作れるかも、背景にあると思えてならない。

<TEXT/千葉商科大学国際教養学部准教授 常見陽平>

働き方評論家。千葉商科大学国際教養学部准教授。1974年、北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業、同大学院社会学研究科修士課程修了。『社畜上等!――会社で楽しく生きるには』など著書多数
■Twitter:@yoheitsunemi

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