宮川大輔、50歳を目前に俳優業に挑むワケ「年いって、人に優しくできないのは嫌」
自分の時間をいろいろなものに使いたい
――宮川さんと言えば追い込まれる芸風で散々笑わせてもらいましたが、プライベートでは余裕がほしいわけですね(笑)。
宮川:いや、そこは大事なんですよ(笑)。この間も松本(人志)さんに番組で大喜利を急にふられましたけど、僕は「なんやねん!」と追い込まれている姿を面白がってもらえているんですよね。リアクション芸です。だからそこはやりたい。普段はゆとりを、ということですかね。
――転換期と言っていいのかもしれないですね。
宮川:かもしれないですね。でもそこで長く休みたいとか、自分の時間をたくさん作りたいとかはなくて、たとえば2週間に1回休みがあるなら、それをどう使いたいか、みたいな話なんです。それを思い切り遊びやサービス、何かは決めていないですが、いろいろなものに使っていきたいですね。
若者にメッセージ「寝る時間削ってでも、遊ぶべき」
――いまお笑い界では“第7世代”などと形容されてもいますが、「bizSPA!フレッシュ」読者の20~30代の若者にアドバイスをお願いします。
宮川:僕らが初めてこの世界に入った時と、今の若手には違いがあるというか、僕らの時代はもっとガツガツしていた感じがあったんです。今もそうかもしれないですが、たとえば僕らは先輩に「飲みに連れて行ってください!」とか、そういうコミュニケーションを取っていた。今はコロナで難しいかもしれませんが、若い時は死ぬほど遊んで、寝る時間削ってでも遊んでのほうが、僕はいいと思っているんです。
今は怒られもしないし怒りもしない、パワハラじゃないけれど、少し強く言うとパワハラだとかになってしまって、本気のコミュニケーションが取りにくい。ほんまに相手のことを思えば文句も言いますが、僕らの時代とは違うんでアドバイスは難しいですね。先輩に「アホかお前は!」と言いやすい空気を出してあげるのも上下関係では必要なことだと思ってますけど、時代が変わっていることもわかるんですよね。
もっとガツガツ言うて、遊びも大事。人の話を聞く。自分が緊張するような上の方と飲みに行く時間も大事。いつまでも怒られていたほうがいい。恋愛もせなアカン! と思いますよ。それは自分で待ってても無理なんで、自分で勝ち取っていくもの。待ってても与えてもらえるもんではないので、そのへんはアグレッシブに行ったほうがいいんじゃないかと思います。ただ僕がそうしてきただけの話なんですけどね。
<取材・文・撮影/トキタタカシ>