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投資ブームでカモられない、お金とは違う“生きるための投資”の話 

コラム

生きていくために「豊かな生活」が必要

成長

「感情株」や「心理的債権」をたくさん持っていたところで、あなたの通帳の数字が増えるわけではありません。ただ、大切なのは「投資」というのは別に通帳の数字を増やすゲームではない、ということです。何のために投資をやるかというと、「死なないために、なんとか生きていくために」投資をするんですよね。そして「感情株」や「心理的債権」が威力を発揮するのは、まさに「なんとか生きていかなければならない」ときなのです。

「感情株」や「心理的債権」をすべて現金に戻す必要はなくて、「あなたが本当にしんどい時に、誰か助けてくれる」ことこそが大切なんですね。その確率を上げるために、たくさんの人と好意的な関係を結んでおくとよい、ということです

 私は商人ですので、お金の大切さもとてもよくわかっているつもりですが、同時に、いくらお金があってもどうにもならないことがある、ということもよく知っています。お金をたくさん持っていたのに、周囲の人と好意的な関係を結んでいなかったために破滅してしまった人もたくさん見てきました。

 お金は何かを買って初めて意味があるもので、銀行に入れっぱなしにしておいても、それはただの数字の並びにすぎないのです。数字が増えたか減ったかだけにしか興味がない人は、果たして豊かな人生を送っているように見えるでしょうか

「本当の豊かさ」という言葉は日本の景気がよかった時に使い古された言葉ですが、今こそ、死なないために、なんとか生きていくために、「本当に豊かな生活」が必要なのではないかと思っています。

<TEXT/えらいてんちょう(矢内東紀)>

1990年生まれ。慶応大学経済学部卒。現在は作家、経営コンサルタント、ユーチューバー、投資家など幅広い分野で活動中。著書に『とにかく死なないための「しょぼい投資」の話』(河出書房新社)など
■Twitter:@eraitencho
■Youtube「えらてんの起業チャンネル

とにかく死なないための「しょぼい投資」の話

とにかく死なないための「しょぼい投資」の話

本書は、「働きたくない、起業もできない、投資しようにも元手がない……」。そんな人たちに向けた、なるべくお金を使わずに生きていくための投資についての本です

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