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20代で借金50億円を抱え、開き直った。ばんからラーメン“独自の経営戦略”

ビジネス

ラーメン屋で独立したい若者を支援

ばんから

 最後に今後の展望を草野社長に聞いた。コロナ禍で苦境に立たされるラーメン店が多いなか、どのような事業戦略を描いているのだろうか。

「今後は独立したいという若者の後押しをしたいと思っています。新型コロナウイルスの影響もあり、起業したいと手を挙げる人が増えたと感じていますね。“失敗しないラーメン店”の仕組みを提供する『ラーメンレンタルシステム(RRS)』は、どこでも、誰がやってもばんからの美味しい味が再現できるシステム。独立したい人、ラーメンが好きでラーメンを商売にしたいと思っている人などが、 お金も信用もない初期段階でも、ばんからラーメンを運営する花研の長年のノウハウを活かしたRRSを使用することで、起業に対するハードルを下げ、経営に集中することができるシステムです」

 このシステムのおかげで、すでに独立可能なFCオーナー候補が複数名いるという。現在は既存店で修行中で、物件が決まり次第、4店舗ほどはすぐに開業できる状態だそうだ。

「いい立地は高いが、その中でも居抜きを見つけることかできれば、初期費用を抑えられる可能性があります。最近は物件探しに奔走しているので、まるで不動産屋みたいですよ(笑)。物件が決まるまでは、既存のばんからの店舗で修行してもらっています。ラーメン以外で運営するヒレ肉やホルモンといったお肉の業態も、今は全てレンタルに出す予定。先行きが見えない社会の中で、どこかに勤めるのではなく、商売したいという志を持った人をもっと支援していきたいですね」

 ばんからラーメンは、これからも「美味しい味」と「感動」を提供することだろう。今後の飛躍に期待したい。

<取材・文・撮影/古田島大介>

1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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