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「会話が苦手」でも話が続くフレーズを、元コミュ障アナウンサーが伝授

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「つまらない」と思われる恐怖との戦い

落ち込む

 うまくいかないリスクやつまらないと思われる怖さが、ネガティブな感情を生んで行動を押さえつけてしまいます。つまらないと思われることは、アナウンサーとしての仕事の喪失に直結するわけで、入社したばかりの頃の私の最大の恐怖でした。

 入社直後の新人挨拶で何か面白いことを言わなければ……というプレッシャーと焦りから「1、2、3、ダァーッ!!」と絶叫して、その場にいた全員からドン引きされたのが始まりで、恐怖が空回りしたことによる失敗談は山のようにあります。

 番組ゲストとの会話をスムーズに進めるために、相手のことを徹底的に調べて臨んだものの、「知っていることをただ確認するだけ」になってしまい、「それは会話じゃなくて尋問だ」と怒られたこともあります。

 また事前に予行演習をしておけば上手くいくんじゃないかと思い、話が弾むような質問と回答をまとめた会話のシミュレーションシートを作ってみました。が、相手が想定外の回答をした途端、頭が真っ白になって失礼なことを聞いてしまい、後から大目玉をくらうなど、やることなすことが裏目に出てしまっていました。ゲストの方から「日本一絡みにくいアナウンサー」といわれてしまったこともあります。

「武器」があれば、会話は怖くない

 ただ、あるときから、人からつまらないと思われようと「もうそれはそれでいいや」という感覚になったんです。私がコミュニケーションの面倒くささ、つまらないと思われる恐怖を乗り越えられたのは、何百回とバッターボックスに立ち、たくさんの失敗をしながら「会話に使える自分なりの武器」を少しずつ獲得していったからです。

 誰とでも苦もなくコミュニケーションをとれる人たちは、特別な「勇者」というわけではありません。彼らは、会話に使える武器を持ち合わせているだけなのです

 丸腰で戦えといわれたら恐怖しかありませんが、「こういういい武器があるよ」といわれたら、ちょっとがんばって会話してみようかなという気持ちになれるのではないでしょうか。

 試しに、誰でもすぐに使える「会話の武器」をいくつかご紹介します。

元コミュ障アナウンサーが考案した 会話がしんどい人のための話し方・聞き方の教科書

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