「会話が苦手」でも話が続くフレーズを、元コミュ障アナウンサーが伝授
「初対面の人と話すのが苦手」
「1対1だと話が続かなくて気まずい」
「仕事の会話はできるが、雑談ができない」
など、話すことに苦手意識がある方は多いのではないでしょうか。
「他人との他愛のない雑談などのコミュニケーションは、誰でもできて当たり前のものだと思われがちですが、誰かとスムーズにコミュニケーションをとって人間関係をつくっていくのは、すごく難しいことです」と話すのは、ニッポン放送の人気アナウンサー・吉田尚記さん。
「絡みにくいアナウンサー」扱い
アナウンサー、ラジオパーソナリティ、さまざまなイベントの司会進行など、マルチに活躍している吉田さんですが、実はもともとは人見知りで、他人とコミュニケーションを取ることが苦手な、いわゆる「コミュ障」だったのだそう。
入社したばかりの頃は失敗の連続で、ゲストからも「絡みにくいアナウンサー」といわれてしまうほどだったといいます。
ここでは、コミュ障だった吉田さんがどのように「会話への苦手意識」を克服してきたのかを、吉田さんの話題の著書『元コミュ障アナウンサーが考案した 会話がしんどい人のための話し方・聞き方の教科書』(アスコム)を基に紹介します(以下、吉田さん寄稿)。
アナウンサーじゃなかったらコミュ障かも
私はもともとかなりのコミュ障で、人と話すのが苦手。可能なら会話から逃げたい、つまらない人間だと思われるのが怖いと思っていました。それが、たまたまアナウンサーになってしまったことで、コミュニケーションの技術を否応なく身につけなければいけませんでした。
仕事ですから、嫌でもコミュニケーション「しなければならない」という状況に追い込まれ、毎日バッターボックスに入ってバットを振り続けたのです。フォームがダサいとか、空振りしたら恥ずかしいとか、デッドボールが怖いなんていっていられませんでした。
それが嫌なら、この仕事を辞めるしかなかったのです。もしアナウンサーになっていなかったら、コミュ障であり続けたに違いありません。それは、少し嫌ないい方になりますが、「義務ではないコミュニケーション」からは、いくらでも逃げ続けられるからです。
コミュ障にとって、コミュニケーションは「面倒くさい」ものです。
「勇気を出して今度こそ相手に話しかけよう!」と思っても、「いつ、どんな言葉で話しかけようかな? 話がうまく合うだろうか?」などと考えているうちにだんだん、「うまくいかなかったらどうしよう、つまらない奴って思われたくないな……」というマイナスの思考回路に陥ってしまい、「面倒くさい、今日はやめておこう」となってしまうのです。