「食事はおにぎり1個」手取り15万円の契約社員になった20代女性の後悔
コロナ禍で雇用状況が急激に悪化している昨今、SNSなどではアルバイトのシフトが減らされたり、経費削減で1か月の手取り15万円前後で必死にやりくりすることになった人々の悲哀がつぶやかれています。
「私も今、手取り15万円ほどで生活しています」と語るのは都内で一人暮らしをしている木下里香子さん(仮名・23歳)。いったいどのような生活をしているのか、現状を語ってくれました。
入社前、手取り額の計算はしなかった
木下さんは昨年春に大学卒業し、某携帯電話会社の子会社に入社して契約社員として働いています。
「本当は同じ会社の別の職種で応募していました。後日、人事から連絡をいただいて、『応募した職種では不採用になってしまうが、別の職種で仕事を紹介できるからやってみないか』と打診されたのです。時給1200円の契約社員で、平日9時から17時まで働いて残業はほぼありません。応募していた職種より時給が低かったので、悩みました」
木下さんは現在、一人暮らし。生活していけるかどうかの計算はしなかったのでしょうか。
「時給契約社員なので、毎月の給与額は提示されなかったんですよね。でも、自分でざっと計算して給料は18万円くらいかなと。それなら生活できないこともないだろうと思って入社しました。
でも、給料から手取りでどれくらい残るのか考えずに働き始めてしまったのが失敗だったと思います。家計簿をつけていなかったので、毎月の支出もざっくりとした計算しかしていませんでした」
1円の貯金もできない生活
家計簿アプリなどを利用していた時期もあったそうですが、「毎月赤字で見ているとツラくなるから」という理由で登録解除してしまったのだとか。
木下さんは、はじめて給与明細を見たときに、想定よりも低い支給額に驚いてしまったといいます。
「『えっ、これしかもらえないの?』とかなりショックでした。とてもじゃないけど暮らしていけないと思いましたね。今は都内で家賃6万2000円のアパート住まいで、家賃が家計を圧迫しているので、もっと安い部屋にすぐにでも引越ししたいのですが、毎月1円の貯金もできないので、引っ越し費用を捻出できないのが現実です」