伊藤忠、三菱商事…待遇への満足度は?総合商社8社ランキング
総合商社8社を比較した結果
総合ランキング上位8社の比較結果を表にまとめると下記のようになります。「Openwork」内の情報(残業時間・有休消化率)と、各社の有価証券報告書のデータ(収益・当期利益・平均年収・従業員数)を使って比較してみます。
各社いずれも3月期決算の企業であるため、全て2019年4月1日~2020年3月31日までの値です。このように表にまとめると、各社とも収益=売上規模が兆円単位と非常に大きく、利益額も申し分ありません(※丸紅のみ、直近期は損失が出ています)。利益が十分に出ているからこその平均年収の高さと言えるでしょう。
続いて、本項目では各社の花形事業など、各社の特徴・カラーがわかるクチコミをいくつか紹介できればと思います。今回は各社のクチコミのうち、「企業分析[強み・弱み・展望]」カテゴリを中心に確認しました。
【伊藤忠商事の強みと弱み】(在籍5~10年)
強み:中国の基盤。CITICとのネットワーク。BtoCのビジネス。繊維、食糧等
弱み:三菱のようなエネルギー等
事業展望:中国次第なところがある
【三菱商事の強みと弱み】(マーケティング、在籍3年未満)
強み:生活産業系のグループはリソースを事業開発に集中することに成功していると感じる。多くの事業会社を活かし、新しいビジネスが数多く生まれると感じている
弱み:全社的に見れば、まだ資源にポートフォリオが偏っており、数十年前の労働が今の収益につながっている印象。今稼いでいるところがあるうちに、別の収益源を構築しなければならない
事業展望:上に述べたとおりだが、新規のビジネスは増える。だが、スピード感は遅く、大きな収益をはじめから求めてしまうことが欠点のひとつ
三井物産、住友商事、双日の結果は…
【三井物産の強みと弱み】(リスクマネジメント、在籍3~5年)
強み:金属資源、エネルギーといったいわゆる資源分野における投資
弱み:リテール分野への展開
事業展望:ICTを含め先端分野への投資も検討するなど、時代に応じた事業ポートフォリオをつくる努力をしている
【住友商事の強みと弱み】(化学品、営業部、在籍20年以上)
強み:jーcomを持ち、通信分野では他商社に無いビジネスモデルを構築しており、圧倒的
弱み:他トップ商社の稼ぎ頭である資源分野が弱い。大手商社の中では後発であり、資源分野では出遅れ、確たる権益を持っていない
事業展望:資源が弱く、非資源分野で特徴のある強みを持つポートフォリオを、弱みを底上げしながら如何に強みを更に強くしていけるかが、キー
【双日の強みと弱み】(機械、営業、在籍3年未満)
強み:商社業界全体が好調であり、金属・資源分野、ビジネスジェット分野、化学品分野では稼いでいる印象が有る。強みは、日商岩井とニチメン時代からのネットワーク、既存事業のビジネスモデルの確立ではないか
弱み:社内審議部(リスク管理)が厳しく、中々リスクの大きい案件が成立しないため、安定・着実なビジネス優先になっていること
事業展望:ビジネスイノベーション部門も設立され、IoT、AIなどの取り組みへ積極化を図っている