パチンコ店の都心・郊外・ドヤ街でコロナ対策を取材。意外な工夫も…
新型コロナウイルスが感染拡大して以降、やたらと世間から目の敵にされているパチンコ店。しかし、これだけ批判が叫ばれる状況でも、いまだクラスターとなった店が現れないのは各店の営業努力によるものだろう。
そこで今回は、それぞれ異なる立地のパチンコ店に足を運び、実際に各店のコロナ対策を体験してみることにした。はたしてコロナに対する予防策にちがいはあるのだろうか。さっそく行ってみよう。
繁華街のパチンコ店はアプリで入場抽選
7月中旬の週末、まずは東京有数の繁華街にある人気店「M」を訪れた。コロナ以前は店の前に入場の行列ができるほどの人気店だったが、現在では並ぶ客たちの密を避けるため、スマホアプリをつかって入場抽選を行っている。
前日のうちにアプリで予約をして抽選し、その結果の番号を店員に見せて入場するというシステムだ。
入り口には自動で来店客の体温を計測する検温器が設置されており、逐一客の体温が画面に表示されている。昼夜問わず人通りの多い、繁華街なので入念にコロナ対策が行われていた。アプリにしても検温器にしても、ハイテクな技術でコロナを乗り切ろうとしているようだ。
さて、店内の様子はどうか。予想に反して特定の人気台(この日は「押忍!番長3」)に客が密集していただけで、そこ以外はガラガラだ。客が全くいない。
コロナ対策としてスロット台の間には飛沫防止のビニール製のパーテーションがあったり、客が座っていない場所には「消毒済み」と書かれたプレートがおいてあったりするので、店員が清掃した台かどうかがひと目でわかるようになっている。ありがたいサービスだ。
常連客「感染は気にならない」
コロナ以前と以後で目に見えない変化はあるのだろうか、喫煙所でタバコを吸っている常連客に話を聞いてみた。
「そうですねえ。小池都知事が夜の街を大々的に取り上げるようになってから、客が減ってるのでライバルが少ないです。機種によってはガッツリ勝てる台も多いので、僕的には助かってますよ」
それでは感染するリスクは怖くないのだろうか。
「全然、気にならないですよ。店員が台を何度もアルコール消毒してますしね。それにパチンコ屋って誰もしゃべらないから感染する心配がないんですよ」
なるほど来客数が減ったことで、むしろ稼ぎ時になっているのか。