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メールで始業報告をして二度寝…テレワークでの昼夜逆転を避ける要点

学び

家族がいて集中できない場合は

 自炊が面倒で、毎日インスタント食品やジャンクフードで済ませてしまう。おまけに家から出ないので運動不足で太る一方だという相談に対して、田澤はこう語る。

「近くのお店まで歩いて、テイクアウトにしましょう。家にいるときには見えなかった景色を眺めることで、気分転換にもなりますよ」

 テレワーク中に感じやすいワークライフバランスの悩みとして、「家族との接し方」がある。自宅にいる時間は長くても、家族と話してしまったり、家事を手伝ってと言われるため、どうしても集中しにくくなってしまうようだ。

「家族には、『会社に通勤している仕事と同じ』であることを、丁寧に伝えて理解してもらいましょう。相手が小さな子どもの場合でも『パパがお仕事がんばるから、大好きなおもちゃが買えるんだよ』などとちゃんと説明することをおすすめします」

なるべく出社時の環境に近づけよう

田澤由利氏

株式会社テレワークマネジメント代表取締役の田澤由利氏

「仕事をする姿を家族に見せるチャンスと思い、始業ギリギリまで家事を手伝ったり、定時が来たら残業せずに仕事を終えたりして、家族との時間を大切にしましょう。

 会社に出社しているときと同じ気持ちでテレワークをすることが重要です。実施できれば、出社していたときのタイムスケジュールから、通勤時間分が浮くので、自分の時間に充てられます。自分自身の中で、『せっかくのテレワークを無駄にしない』と思い、習い事や趣味を充実させようとすることが重要です」

 テレワーク中にワークライフバランスを整えるためには、まずは生活のベースとなるリズムを整えることが必要不可欠であり、空いた時間を有効活用することが重要といえそうだ。

<取材・文/一ノ瀬聡子>

【田澤由利】
株式会社テレワークマネジメント代表取締役。奈良県生まれ、上智大学卒。2008年に設立した(株)テレワークマネジメントで、企業の在宅勤務の導入支援を行うほか、国や自治体のテレワーク普及事業、「テレワーク」に関する講演や講義等で広く情報発信・普及活動を行っている

webメディアのライター。ビジネスハックやスキルなどを専門家に聞くのが楽しくて仕方がない。読みやすくわかりやすい文章を心がけている

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