同僚からの相談にドキッ

　そんな日々が続き、高岡さんが次第に疲れを感じ始めていた頃、突然同僚のRさんからLINEが送られてきました。

「RくんからのLINEは『Dさんに嫌われているかもしれない』という相談でした。図星だったのでドキッっとしましたし、グチを聞いている身としては、絶対に違うという否定もできませんでした。

　ただ、LINEの文面からもRくんがかなり悩んでいることは伝わってきたので、できれば解決してあげたいと思いました」

　グチを言うDさんと、関係に悩むRさんの板挟みになった高岡さん、2人の関係をなんとか修復できないかと考えました。そして、DさんとRさんの両方に腹を割って話そうと提案し、直接話す機会を設けることにしたのです。

和解をしてからの3人の関係

　堅苦しい雰囲気にならないよう、話し合いの場を居酒屋に設定した高岡さん。そこで、まずRさんがミスについて改めて謝罪、そしてDさんとの気まずい関係をなんとか解消したいと訴えました。その後の顛末を高岡さんはこう話します。

「Rくんはもともと素直で優しい人なので、Dさんも心から嫌っていたわけではないんです。でもRくんが今までちょっとしたミスを積み重ねていたことで、Dさんもモヤッとしていたようで、グチをこぼすようになってしまっていたんですよ」

　Dさんはまず自分が上司という立場でありながら、平等に社員に接することができていないことをRさんに謝罪。Rさんも仕事のやり方を改めて教えることを約束しました。

　晴れて和解した2人と、高岡さん。その後、Rさんはミスも少なくなり、部内での評価も上昇。今までDさんと高岡さんの2人だった飲み会にも参加し、いつしか3人のグループLINEが作成され、すっかり3人は飲み友達として仲良くなっているということでした。

＜TEXT／つる＞