コロナ禍で仕事がない芸能人の補償はどうなる?
契約書を交わさないこともある、芸能界の事情
前述のように、個人事業主である芸能人の仕事が激減したときに、ギャラがどうなるかは事務所との契約にも関わってきます。ところがーー。
「一般的な仕事の場合は、最初に契約書によって双方による取り決めをした上で働くということが多いでしょう。ですが、そもそも芸能人と事務所の契約は、契約書を締結していないことも多いのです」
2019年に発生した吉本興業の闇営業問題。一連の騒動では、吉本が約6000人の所属芸人と書面での契約書を交わしていないことも疑問視され、吉本はその後、書面を交わすことにしています(書面の内容についてはいろいろな指摘もありますが…)。
政府の補償はあるけれど…
今回のコロナ禍で、多くの芸能人が今まで通りの仕事ができなくなっています。厳しい生活を強いられている芸能人は想像以上に多くなっているかもしれません。
一方、フリーランスなど小規模・自営業者に対して、政府は4月7日に給付金制度を発表しています。なかでも「持続化給付金」は、すでに中小企業庁のサイトで5月1日より申請を受け付けており、個人事業主の場合は最大100万円が補填される予定です。
芸能人もその対象ですが、例えばお金をかけて準備していたライブや舞台が中止になったような場合、100万円では全然足りない…というケースも多いでしょう。
まだまだ先行き不安な状況が続いています。番組の収録やライブなどが再開できるのは、一体いつになることでしょうか。
<TEXT/菅谷圭祐>
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