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コロナ禍で中国が挑発的行動を繰り返す理由。日本の安全保障にも危機

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日中対立の脅威にさらされる漁師

網漁

 もちろん中国の漁船を注意したって聞くはずもなく、それ以上にその背後には中国海警の船、さらには人民解放軍があり、1つの事態が日中対立に火花を付ける恐れがある。現地の漁師たちは、常にその脅威にさらされながら漁業に従事しているのだ。

 中国は、いつの日か沖縄やグアムから米軍が撤退し、西太平洋を支配する目標を持っているのは間違いない。当然、今すぐに何かが起こるわけではないが、ただでさえ米中の国力が拮抗してくるなか、新型コロナウイルスがそれに拍車を掛けることが非常に懸念されるのだ。

 年が明けたとき、東京五輪が延期になるなんて誰も想像していなかった。誰も想像しない危機は起こるものだ。中国の海洋覇権によって日本のシーレーンが脅かされる日も決して遠い話ではない。

<TEXT/イエール佐藤>

国際政治学者。首都圏の私立大学で教鞭をとる。小さい頃に米国やフランスに留学し、世界の社会情勢に関心を持つ。特に金融市場や株価の動きに注目し、さまざまな仕事を行う。100歳まで生きることが目標

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