“逆輸入俳優”大谷亮平「20代の僕はまだ何もしていなかった」
――大谷さんにとって、20代はどんな時期でしたか?
大谷:韓国の芸能界にいたというだけで、派手に聞こえますが、いろんな経験をしたようでいて、何もしなかった感じもするんです。20代はまだ何もしていなかった。仕事の量のせいでしょうか。韓国ライフを楽しんだだけのような感じです(笑)。
――20代の若者に、こう過ごしたらいいよといったアドバイスはありますか?
大谷:これは自分に言いたかったことですが、失敗や恥を恐れずに、多少体力的にしんどくても、やっておいたほうがいいです。僕は性格が慎重派で、それによって回避してきたことも多いです。
要するに無難に過ごしてきてしまった。でも本当は若いうちにいろいろしておいたほうがいい。恥をかこうが、格好悪かろうが、人生のキャリアとして得るものは大きいし、それが積み重なってナンボだと思う。
僕は、もっとめちゃくちゃ恥をかいておけばよかったと思っています。取り返しのつかない事故とかはダメですけど、極端にいえば、骨が折れるくらいのレベルのものだったらやっておけと思います。絶対にすべてが経験になると思います。
――最後に、若い読者に向けて、『ゼニガタ』公開のメッセージをお願いします。
大谷:20代の方は、まだお金が自由に使えない人も多いかもしれませんが、お金への欲や物欲などを持っていればいるほど、この映画の滑稽さが分かると思うし、誰かの役に絶対に感情移入できると思います。
とにかくエンターテインメントとしておもしろい作りになっているので、ぜひ観てもらいたいです。
<取材・文・撮影/望月ふみ>
『ゼニガタ』はシネマート新宿ほかにて全国公開中
(C) 2018「ゼニガタ」製作委員会