アメーバピグ、Google+…2019年「終了したWEBサービス」
3:「アメーバピグ」
サイバーエージェントが提供していたアバターを使った交流サービス「アメーバピグ」。2009年にスタート、2011年には1000万人を超えるユーザーを獲得しました。
仮想空間内で自分のアバターを操作し、着せ替えさせたり、部屋を持つことができる楽しさがウケて、10~20代前半のユーザーから支持を集めていました。DAIGOさんやヒロミさん、矢口真里さん、佐々木希さんなど「アメーバブログ」を使っている芸能人も利用しているのも人気の理由でした。
若者がメインユーザーだったこともあって、独特の文化を生み出しており、好きになった異性とアバターを密着させた「ピグH」なる行為も編み出され、15歳以下は他ユーザーとの交流を停止する措置が取られるようになりました。
継続が難しくなったのは、こちらも技術的な問題があったため。Flashベースのサービスでしたが、Adobeが2020年にFlashを終了することになり、他の技術で再現することが不可能だったため、一部サービスを除いて終了することになったようです。
4:「Google+」
「Google+」はビデオ通話やチャットができる機能や、コミニュティを作成する機能など、Facebookと共通する部分が多い総合型SNSでした。
2011年にサービス開始と、かなり後発の船出でしたが、世界最大のIT企業・Googleが手がけるSNSとして、わずか1か月の間に、世界で2500万人ものユーザーを獲得。2年後には5億4000万人のアクティブユーザーを獲得するほど拡大していきます。
日本国内ではAKB48と業務提携し、姉妹グループを含め、13歳以上のメンバーの全員が利用していたため、ファンがこぞって利用し、多くのユーザーを獲得することに成功します。
しかし、YouTubeのコメントを投稿する際、Google+登録を必須化するなどの強引な誘導や、競合のFacebookに比べて半分に満たない低いアクティブ率(2014年の調査では23.9%)といったネガティブな話題も少なくありませんでした。
2015年にはデザインの刷新なども行われましたが、特効薬にはならず、2018年に大事件が発生します。なんと、サードパーティのアプリから個人情報を入手できる状態になっており、最大50万人以上の情報が流出した可能性があると発表されたのです。
当初は2019年8月で終了とアナウンスされていましたが、前倒しされ同年4月にサービス終了となりました。
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サービス終了を迎えると、移行を行わない限りはせっかく時間をかけて作ったデータは消失することになります。そうしたことにならないよう、利用しているWEBサービスの寿命や移行先について、一度考えてみるのも大事なのかもしれません。
数億人規模のユーザーを獲得しても、10年も満たない期間でサービス終了となる変化の激しい世界で、今後どんなサービスが生き残っていくのでしょうか。
<TEXT/和泉太郎>