弁護士、医者、経営者…人が羨む「忘年会人脈」を32歳男が築くまで
友人は勝ち組職業ばかり。仕事のアドバイスをもらうことも
しかも、その旅仲間には弁護士や精神科医、ベンチャー企業経営者に外資系コンサル会社社員などもいて、「本来なら一生接点がなさそうな方ばかり」とか。
「旅行中はまだ大学生だったので職業を聞いてもピンと来なかったですけど、就職して自分が働くようになってからそういう人とつながりができるのってスゴいことなんだと実感しました。まあ、一緒に飲んでいるときは、バカ話ばっかりですけどね(笑)」
でも、彼らからは弟のようにかわいがられており、弁護士の友人からは「法律のトラブルならいつでも相談に乗るからな」、精神科医の友人も「辛いことがあったらいつでもおいで」と会うたびに言ってくれるそうです。
「親以外にそうやって気にかけてくれる人がいるのって、本当にありがたいですよね。ほかにもコンサルの方には仕事術に関するアドバイスをいただいたり、航空会社のCAをしている女性の旅仲間には合コンをセッティングしてもらい、参加した取引先の担当者や会社の先輩からの株が上がりました。自分はみんなに何もお返しできないのに……」
そう話す佐々木さんですが、実はキャンプインストラクターの資格を持つアウトドアの達人。何度か行ったキャンプでは自身が中心となって動き、旅仲間からも羨望のまなざしで見られたといいます。
彼らと友人になれたことは、人生の大きな財産
「私の場合、これは趣味だから別に褒められるようなことじゃないですよ。ただ、最初は今年の忘年会はキャンプにしようかと話をしていたんです。最近は冬場のキャンプも人気ですし、みんな乗り気だったのですが日程がどうしても合わなくて。ただ、2月にやろうって話になったので、忘年会ではその話になるんじゃないかな。みんな元バックパッカーですし、どこかに出かけるのが好きなんですよね」
年齢も職業も違う人たちとて友人として付き合えるのは、とても素敵なことです。
「旅から10年も経っているのに、こうやって定期的に忘年会やキャンプをしているって普通、ありえないですもんね。高校や大学の友達も同じ時期、同じ場所で過ごし、彼らも大切な仲間ですけど、それとはまた違った自分にとってかけがえのない存在です」
学校や仕事関係以外で友人は作りにくく、そもそも出会い自体がありません。だからこそ彼のようにいろんな人と友達になれるのはうらやましい限りです。バックパッカーの場合、旅先で出会った人とこういう風に仲良くなるのはよくあること。休みを利用して海外ひとり旅に出てみるのも悪くないかもしれませんね。
― 特集・忘年会にまつわるエトセトラ ―
<TEXT/トシタカマサ イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>