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外資コンサルを蹴った東大卒社長が「書籍の朗読アプリ」にかける理由

ビジネス

ようやくオーディオブックの良さが伝わった

書棚

社内の書棚には底本となった書籍が多く並んでいる

――どうやって会社を大きくしたんですか?

久保田:最初は出版社さんを回って、版権交渉を続けていました。「絶対無理」と断られていたんですが、ずっと通っているうちに「会社にはナイショだけど、この本だったら作家さんも友達だから、使っていいよ」と言ってくれるようになって、少しずつ朗読コンテンツを作れるようになったんです。そんな状態が2年ぐらい続きました。

 そうすると、オーディオブックで朗読を聞いた人が同じタイトルの紙の本も買うようになって、出版社にバレてしまったんです。「プロモーションも何もしていないのに、なぜか売れている、何があったんだ」ということで。

 でも、そのおかげで出版社にもオーディオブックの良さが伝わりました。紙の本の売り上げにも繋がるし、話題にもなりそうだと思ってもらえるようになったんです。

<取材・文/西谷格>

週刊誌などのフリーライター。神奈川県藤沢市出身。上海に6年住んでましたが、最近日本に戻りました。『ルポ中国「潜入バイト」日記』(小学館新書)発売中。ツイッターは@nishitanitadasu

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