業績好調なはずの「セブン-イレブン」が大量閉店する必然的理由
結局、どこの店舗が閉店するのか
セブン&アイHDの発表によると、イトーヨーカドー(食品館含む)については全国158店舗中、不採算店の33店舗について閉店も検討するとのことです。具体的な店舗名は公開されていないものの、全体の5分の1が閉店の可能性があるということになります。
そごう、西武についても閉店計画が発表されています。セブン&アイHDの決算資料をよく見ると、各店舗について優良店舗か否かの評価が公表されていることがわかります。首都圏の店舗は良好な業績であるのに対し、地方の店舗は業績が芳しくなく、「△」「×」といった悪い評価がつけられています。
このデータを基に閉店対象となる店舗が検討され、以下の店舗の閉店予定であると発表されています。
店舗閉店予定
・西武岡崎店(2020年8月)
・西武大津店(2020年8月)
・そごう西神店(2020年8月)
・そごう徳島店(2020年8月)
・そごう川口店(2021年2月)
店舗面積縮小予定
・西武秋田店(2021年2月)
・西武福井店(2021年2月)
セブンが進める、レイアウト改革
ここまでの説明でも触れましたが、コンビニ事業は成長基調にあります。一方で、セブン&アイHDではフランチャイズオーナーのロイヤリティ負担を軽減する発表をしており、その分、本社の収益は減少予定です。この本社の収益源を補うために、店舗内レイアウトの変更や1部店舗の閉鎖、店舗立地の変更など幅広い施策の実施を行う予定です。
従来、標準型として展開していた店舗内レイアウトを、オフィス事務所立地と、住宅郊外立地でさらに分ける計画を進めています。
オフィス事務所立地では、従来よりも酒類コーナーを縮小し、代わりにチルド飲料(特に健康飲料)の拡大を行い、棚の場所もチルド飲料がより目立つ配置となるように変更します。
また、住宅郊外立地では、従来よりも酒類コーナーを広げ、さらにスイーツコーナーも拡大する予定です。これらのレイアウトが適用されるのは、当初はテスト店8店舗のみですが、近い将来、徐々に全店に拡大していくとみられます。