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デニーズに6時間いると追い出される?広報担当に真相を直撃

暮らし

「金で客を差別しない」は日本経済停滞の要因

 さらに、この「カネで客を差別しない」という文化が「(日本経済にとって)デメリットにもなりうる」とも。

「金で差別せず金持ちも貧乏人も同じようなサービスを受けられるのは日本の良い部分で、他の先進国より治安が良いことの一因でもあると思います。ただ、企業の生産性が上がらない原因であり、日本経済停滞のひとつの要因であることは間違いないでしょう」

デニーズのマニュアルは「5時間で一度会計」

セブン&アイ・フードサービス

※セブン&アイ・フードサービス公式サイトより

 実際、お客さんに退店を促すのはどのようなシチュエーションなのか? デニーズを日本でフランチャイズ展開するセブン&アイ・フードシステムズの広報担当に、今回のツイートを確認してもらった上で、メール取材してみました。

「周りのお客様のお食事のご迷惑になる行為をされているお客様には、注意を促した上で、ご理解頂けない場合は、やむを得ずご退店をお願いする場合があります」

 では、長時間利用しているお客さんへの対応についてのマニュアルはあるのでしょうか。

「最初のご注文より5時間を超えた場合、一度お会計をさせていただいています。その旨は、お客様テーブルにお出しする伝票下部にも記載しております。あくまで一度お会計をしていただくというルールであり、ご退店をお願いするというルールではございません」

ファミレスの長居問題、どう考える?

「追い出された」としている藤沢さんのツイートとはややすれ違いがあるようですが、「会計を促される」=「退店を促されている」と感じて会計後、退店をするお客さんも少なくないでしょう。

 デニーズによると、このマニュアルはあくまでも「店内事故や事件の未然防止を意図したもので、金額の大小は関係ない」とのこと。つまり、金額が高額だからといって、そのお客さんに長くいてもらおうと、“およそ5時間で一度会計”を行わないということは、もちろんないそうです。

 客の長居問題と、藤沢さんが日本独自のモラルだと指摘する、「お金で客を差別しない」お店の対応について。そして、お店と客、双方のプラスを考えたマニュアル作りは、ファミレスの永遠の課題なのかもしれません。

<取材・文/鴨居理子>

「bizSPA!フレッシュ」エディター

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