年収2000万円のキーエンスを1年で退職。“新卒”には価値がない?
これからの時代に求められる人材とは?
――これからの時代に求められる人材の本質とは?
吉田:知識を詰め込むのではなくて、アウトプット先行で、その場その場で試行錯誤して最適解を出せるスキルがあるかどうか、です。
このスキルがあればできれば何事にもキャッチアップができると思います。逆に「これが正解」といった固まった考えを持っていると、変化の激しいこれからの世の中についていくことが難しくなってくる。指導している学生にも気を付けるように伝えています。
――転職を考える、20代の若手はどうすればいいのでしょうか。
吉田:今はGoogleをはじめ、無料で知識を得られる場所がたくさんあります。相対的に知識の価値が下がってきている。なので経験値や暗黙知、つまりアウトプットしてみなければわからないような一次情報、知識の価値が高まっているんです。
これは知識偏重な教育ではなかなかはぐくみづらい能力でしょう。なかには就職活動で初めて、意識的に試行錯誤してアウトプットすることが求められたという人もいるでしょう。そうなってしまわないように、日ごろから意識的にそういった能力を磨いていく必要があると思います。
<取材・文/小林たかし>