注目の美人キックボクサーは「初の敗戦」をどう乗り越えたか
自分の力を100%出し切れば絶対勝てる
――先ほど仰っていた「やることやって自分に打ち勝つ」ということを実践していたと。
小林:もっと頭脳派というか、クレバーな戦い方が得意な選手は細かな対策を練るでしょうけど、私の場合は、自分の力を100%出し切れば絶対勝てる、という気持ちでいつも戦っています。
プロデビュー間もない頃は、インサイドワークや戦略を重視するようなスタイルにも挑戦しましたけど、逆にパニくってしまってダメでした(笑)。それだったら、メンタルとフィジカルを融合させて、本能で戦ったほうが自分の性分に合っているのかなと。
課題のパンチは「徐々に自信がついてる」
――他の誰もマネできない“愛三スタイル”って感じですが、蹴り技は良しとして、課題のパンチは?
小林:最近はジムの成田(保裕)代表から直接指導してもらって、パンチにも磨きをかけています。だから自分的にも「変わってきたな」という実感があって、具体的にはスピードとパワーが向上しました。
もちろん、これまでも試合でパンチは出しているんだけど、ナックルパート(握ったこぶしの第二関節と第三関節の間の平らな部分)に当たった実感がほとんどなくて。
だけど、前回のイリアーナ戦で初めてナックルに感触があって「あ、これなんだ!」っていう確かな手応えを感じたんです。たがら、今はパンチにも徐々に自信がついてきています。
――KNOCK OUT女子部のエースから、女子格闘技界のエースになる日も近いかもしれないですね。
小林:そうなれると嬉しいんですけど、ちょこちょこ忘れる癖がどうしても抜けなくて。練習で先輩に技のコンビネーションを教えてもらっても、3日後には「あれっ? どうやるんだっけ?」ってなっちゃうこともたまにあります(笑)。