元暴力団の異色俳優が「あきれて物が言えない」と語る、バカの“亜種”とは?
元ヤクザというガチンコな経歴を持つ俳優、或布理萬(あるふ・りまん)氏(45)。
「どこの誰ともわからない死体が運ばれて来て、その処理を強制的にやらされているヤツがいた」
「ヤクザになって、タコ部屋での軟禁生活が20年間続いた」
「アルコールに溺れた母親に、包丁で刺されたりして、虐待を受けていた」
といった、衝撃の半生を赤裸々に語ったインタビュー記事は20万PVを超え、とあるニュースサイトでは1000件のコメントがつき、「さすがに死体処理に関わってたらヤバい」「目頭が熱くなってしまった」など賛否両論を巻き起こした。
現在は20年近く身を置いた裏社会との関係を完全に断ち切り、IT系の会社経営をしながら、今年4月から放送中のドラマ『ストロベリーナイト・サーガ』(フジテレビ系)への出演も果たしている。前回「若者には二極のバカ層が存在する」という話だったが、今回は或布氏に20代のビジネスマンに向けたアドバイスをお願いした。
この見た目で若い人に因縁をつけられる
――前回「若者には二極のバカ層が存在する」という興味深いお話をしていただきました。引き続き、今回も若者に対する持論をお聞かせください。
或布理萬(以下、或布):そうだな。念のため、前回話した内容をおさらいすると、今の若者は「勉強のできるバカ」と「勉強のできないバカ」がいて、前者は学歴があって頭も良いが、コネクション作りが苦手な若者のこと。
後者は、やる気がなくて、向上心もない。1日中「空から金が降ってこないかなあ……」と妄想しているタイプで、半永久的に人生の負け組街道を突き進む人たちのことです。
――そうでしたね(笑)。
或布:それで、この2種類に当てはまる若者が「ビジネスの需要と供給」を生み出していというのが、ここまでの話でした。で、実はもう1つ若者にはタイプがあるので、今回はその話をさせてもらいたい。というのも、最近若い人に因縁をつけられることがたびたびあって、とても困惑しているんです。
――或布さん、そんな見た目で? 冒頭からウソはいけません。
或布:いやいや、本当の話なんです。昨今、ニュースで取り上げられて社会問題になっている自動車の煽り運転ですが、愛車が軽自動車の僕もよく煽られますからね。それに、この前なんかは、路上でゴミのポイ捨てをした学生を注意したら、不審者扱いされたあげく警察に通報までされてしまった。
もちろん、僕のほうから一方的に因縁をつけたり、何か理不尽なことをしたわけではありません。単に「ゴミのポイ捨てはダメですよ」というマナー違反を冷静に注意しただけです。
「怖いもの知らずの若者」が最近増えた?
――そんなことが……。二極バカの次は「怖いもの知らずの若者」がテーマですね。
或布:そうだったら僕も退屈しないのですが、マナーの悪い若者に限って、威勢がいいのは最初の5秒間だけです。つい先日の話ですが、僕の名義で契約している月極駐車場の専用スペースに、たびたび無断で駐車している不届き者がいました。僕が毎月お金を支払って使っている駐車場ですから、ありえない話です。
それである夜、仕事から帰ってきた時に、駐車場でその不届き者とバッティングしたので、「そこ、僕の駐車スペースですよ」と、運転席のウインドから顔を出して声かけしたんです。ところが、そのちょっとやんちゃそうな若者は悪びれた様子もなく「あっ、そうなんすか!?」の一言だけ。
――えっ、謝罪なしですか。
或布:さすがにおかしいと思ったので、今度は車から降りて再度口頭で指摘しようとしたら、僕の全身像を見た相手が急に怯えた表情になって「えっ、何ですか? 警察呼びますよ!」と喚き散らしたんです。
呆れてものが言えませんでした。繰り返しますが、警察に通報しようとしている彼が無断駐車している場所は、僕がお金を支払って借りている駐車スペースです。