「プライドと婚活どっちを取るか…」メガバンク総合職→外資系のエリート女子の苦悩
仕事を振ってきた上司からまさかの言葉
かおりさんが転職を意識しはじめたのは入社2年目の夏。かおりさんは近畿圏に配属され、大企業の融資を担当していた。同期からは花形と羨ましがられるポストだったが、それゆえの悩みもあったという。
「大企業担当だと、中堅社員と若手のペアで働くことになります。メインの業務は中堅の仕事で、私はひたすら稟議書を書くだけ。
そんな“受注”の仕事が30すぎまで続く。このまま続けば、自分のキャリアの市場価値が下がるのではないかと不安になりました」
銀行全体としてのビジネスに面白みは感じていたが、若くから裁量権を与えられて働く他業界の友人たちがキラキラしているように見えたという。
転職を決意させた上司の“ある一言”
そんなとき、転職を決断させる出来事が起きた。
「上司に指名され、支店長の出張の手配をすることになりました。それがヒドい要求のオンパレードでした。秘書でもないのに、通常業務と別に残業してやらされる。
さらに、それを振ってきた上司の言葉がヒドかった。支店長の出発日に、上司が『こんな仕事を任せてもらえて、今日はお前の晴れ舞台だな』と言ったのです。
結局、その上司が、自分の部下をつかって支店長にアピールしたいだけだった。私は上司の社内営業に付き合わされたのです。ただの雑用を晴れ舞台と言える価値観がわからず、もうこの企業文化のもとで働きたくないと思いました」