休暇取り放題、オフィス撤廃…夢の働き方を実現した会社の「考え方」
生産性を抜本的に改善させるには?
――レベルが1段階UPするごとに逞しさがにじみ出ていますね(笑)。Lv.3まで到達するとサラリーマンの枠を超えている気もします。
倉貫:このセルフマネジメントという技能を極めることができれば、会社に過度な依存をしなくて済むんです。例えばLv.3の場合だと、いつでも独立できるレベルですから、会社と対等な立場にいるようなもの。そこに市場の評価も加われば、いつ会社を辞めても大丈夫、もう無敵ですよ(笑)。
――そこまで到達すれば、怖いものなしですね。それともうひとつ「仕事の効率化」についても知っておきたいです。
倉貫:効率化は「ふりかえり(見直し)」の作業を続けることで、生産性の抜本的な改善が望めます。例えば、木こりのジレンマという話をご存知でしょうか。刃こぼれした斧で一生懸命に仕事をしている木こりに、「斧を研いだらどうか」と言ったところ、「木を切るのに忙しくて研ぐ暇がない」と答えたそうです。
確かに短いスパンだと刃こぼれの影響は微々たるものかもしれません。しかし、それが月単位や年単位になると膨大な時間差となって、効率の妨げになってしまう。「定期的に刃を研ぐ」という抜本的な修正によって、一時的なロスは発生するかもしれませんが、長い目で見れば「斧を研いで正解だった」となるはずです。
<取材・文/永田明輝 撮影/詠祐真>
12