シェアハウスを“出会いの穴場”に転換。ぼっち男子の抜け目ない戦略
シェアメイトとの恋愛を諦め、とった行動とは?
「今の物件は立地のわりに家賃が安いし、管理会社もうるさくないので、できれば長く居続けたいなと。だからこそ狭いコミュニティの中で、1人の女の子を取り合って、せっかく仲良くなった男友達と気まずくなることは避けたい。
もし別れたらそれ以上に気まずくなりますからね。でもせっかくシェアハウスに住んでいるわけですから、何かオイシイ思いはしたい……。無い頭で知恵を振り絞った結果、王道ですが、ホームパーティを定期的に開催するのがベストなんじゃないかという結論に達しました」
このシェハウスのウリは広々とした空間に北欧風の家具が並ぶリビングキッチンだったため、ホームパーティーにこれほど適した環境はありませんでした。
「まずは集客用の宣材写真を撮るために、僕の作ったカクテルを並べただけでは殺風景だから、シェアメイトのイタリアンのシェフ、寿司職人、パティシエに協力を仰ぎました。そしたら窯で焼いたピザ、ブリの解体ショーといった、こちらの予想の斜め上を行く、それぞれが腕によりをかけたメニューを提供してくれたんです。
どうやら皆、僕と同じようなことを考えていたみたいで(笑)。その写真と次回の開催日程をを各自のSNSにアップすると、男女問わず、続々と参加表明が届きました」
個人の部屋は女子のニーズに合わせてカスタマイズ!
インスタ映えするホームパーティという大義名分があれば、普通なら高いはずの宅飲みのハードルもラクラクと越えていきます。とはいえ、どうやって個人の部屋で2人きりで飲む流れに持ち込むんでしょう?
「お酒が進んでいくうちに、だんだんと『部屋、ついて行ってイイですか?』みたいなノリを始めて、みんなで一緒に部屋に連れてくるんです。その際に、いかに居心地の良い空間だなって思ってもらえるかがポイントなので、間接照明でムードを出しつつ、女子が好きそうなリゾート風のインテリアにしています。
一度入ることで心理的障壁が消えるのか、その後、打ち解けた女の子に、『また部屋で飲まない?』って個別に誘ったとしても、ほとんど断られることはありませんでした」
この成功体験がロールモデルとなり、先ほどの料理人メンバーたちも続々と中谷さんの部屋を真似して、「お香を焚き、間接照明にこだわるようになっていった」と言います。