数千万円の被害も!若者も被害に「国際ロマンス詐欺」は世界で横行する“ビジネス”に
国際ロマンス詐欺や投資詐欺が世界的に横行している。74歳のレディースコミック界の大御所マンガ家、井出智香恵さんが偽のハリウッド俳優に7500万円をだまし取られてしまったことは、メディアでよく取り上げられている。
「東京投資被害弁護士研究会」の金田万作弁護士(@mansakukanada)によると「国際ロマンス詐欺は注目の一大ビジネスのようになり、世界中の組織が参入している」という。
被害者に男女の差はなく、年齢も20代から70代まで幅広い。今や誰でも被害に遭う可能性があるそうだ。その理由を「環境の変化と技術の進歩」と語る、金田弁護士に詳しい話を聞いた。
コロナで急増!「国際ロマンス詐欺」
コロナ禍になり、急激に人との接触が減った。オンラインが当たり前になり、飲み会すらオンラインになるような中で、今やリアルで人に会わずにやり取りをすることが珍しくない。
「また技術の進歩も著しく、自動翻訳を使えばたいていの言語は理解可能です。いまやたいていの国からインターネットを使うことができます」(金田氏、以下同じ)
つまり国際ロマンス詐欺は、参入しやすく加害者にアクセスしやすい状況になったということだ。
有名人を騙った詐欺師からのメール
「詐欺師たちのコンタクトの方法は主にふたつ。TwitterやFacebook、InstagramといったSNSで声をかけてくる場合と、マッチングアプリでの出会いです。国際ロマンスの詐欺師は、特定の有名人をフォローしていたり、ファンだと公言している人をターゲットにすることがあります」
SNSでは、有名人を語った偽アカウントや「そのマネジャー」という人物から声がかかることがある。冷静に考えれば騙されないと思うが、詐欺師は一枚上手だ。筆者も村上春樹から「いいね!」が来たことがあるし、友人はテニス選手のスタン・ワウリンカからDMが来たそうだ。
前出の井出さんは、著書『毒の恋 7500万円を奪われた「実録・国際ロマンス詐欺」』によると、ハリウッド俳優のマーク・ラファロのTwitterに「いいね!」をつけていたことで、彼を語る偽アカウントからfacebookにメッセージが来たという。