「社内人脈しかない人」をバカしてはいけない。扱い方次第では“貴重な存在”に
こんにちは、伊藤祐(@TasukuIto5)です。Zenyum Japan(ゼニュムジャパン)という透明マウスピース矯正サービス企業の代表取締役社長を務めております。
今回から「グローバルで生き抜くためのシゴトの裏ワザ」というタイトルで、この不安定な時代に真の意味で安定したキャリアを築くための方法について連載していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
コンサルティングファームが人気になる理由
ぼくはもともとコンサルティングファームで20代を過ごし、その後、事業会社での経営企画を経て、外資系企業の日本法人経営者となりました。コンサルティングファームは、ぼくが新卒で入社した2011年も就職活動で人気のキャリアでしたが、最近はさらにその人気が過熱しているようです。
コンサルティングファームが就職で人気になる理由はいろいろあると思いますが、もっともよくある理由のひとつが「どこに行っても通用する汎用的なスキル(ポータブルスキル)が身につけられるから」です。
どこでも使える「ポータブルスキル」とは
マッキンゼー出身の伝説的コンサルタント、大前研一氏が「ビジネスパーソンの三種の神器は英語、IT、財務力だ」と仰っており、これに影響を受けた方も多いのではないかと思います。加えて、ロジカルシンキングや資料作成、プレゼンテーションなども「どこでも使える汎用スキル」としての存在感をどんどん高めており、これらが“効率よく学べる場所”としてコンサルティングファームの人気が向上したのではないかと考えています。
一方で、この「ポータブルスキル重要トレンド」に焦りを感じる方が多くなってもいます。「自分は今までコンサルタントが学んでいるようなスキルを身に着けてこなかった……このままではマズい!」と焦り、中途でのコンサルティングファーム転職や、国内MBAに通うことで業務外でスキルを身につけようとトライするのです。
もちろん、そのようなトライ自体は悪いことではありません。新しいことを学び続け、自分の価値を高めようとすることはステキですし、社会にも良いインパクトを与えます。しかし、最近は個人的に「そんなに焦る必要あるかな……?」と思います。ただでさえ忙しかったり、お金にも余裕がなかったりするのに、妙な煽りを真に受けて、時間やお金を”ポータブルスキル習得”に費やす必要、本当にあるのでしょうか。