「朝倉未来との対戦で風向きが変わった」“元EE JUMP”後藤祐樹が語る、後悔と反省
かつて、14歳でEE JUMPのメンバーとして芸能界デビューするも引退。銅線の窃盗事件を起こし、21歳で逮捕されて有罪判決を受けたニュースも世間に衝撃を与えた後藤祐樹さん(@yukigoto0710)。
2022年9月5日にはジェットコースターのような人生から、学んだルールと哲学をつづった著書『アウトローの哲学 レールのない人生のあがき方』(講談社ビーシー)を出版した。
刑務所での生活を経て更生した現在は、ダクトの会社で働きながら、YouTuber、格闘家として活躍の幅を広げている。4人姉弟の末っ子で生まれ、姉は「ゴマキ」こと後藤真希という生い立ちをどう振り返るのか。前回の記事に引き続き、獄中で母親の訃報を聞いた当時の心境、出所後の生活、家族への思いなどを語ってもらった。
【インタビュー前半】⇒「“ゴマキの弟”後藤祐樹が明かす、更生を支えた家族の存在『服役中に母の死を聞かされた』」を読む
「後藤家に犯罪者は要らない」と言われた
――工事現場からの銅線の窃盗事件を起こして、21歳で出頭を決意した当時。家族へ罪を打ち明けたときに、お母さんから「後藤家に犯罪者は要らない」と言われたと新著で綴っていました。その言葉を聞いたとき、何を思っていたのでしょうか?
後藤祐樹(以下、後藤):正直、当時の自分には響いていなかったです。逮捕されても、僕自身は刑務所へ服役することなく、裁判が終われば執行猶予がついてすぐにシャバへ戻れると思っていたんです。当時は前妻との間に子どもがいましたし、家族に対して「悪いことをした」という気持ちはありましたが、母が怒った理由を深く理解できていなかったです。
――刑務所を出所してから10年以上。36歳になった今は、お母さんの言葉の意味をどう考えていますか?
後藤:想像するしかありませんが、自分の息子へ気持ちを純粋にぶつける意味合いと、芸能界で活躍していた1つ上の姉・マキちゃん(後藤真希)への影響を考えての意味合いの両方があったのではないかと思います。
獄中で母の訃報を聞く
後藤:実際、僕が警察へ勾留されている間に、マキちゃんは当時所属していた事務所から解雇されてしまい、接見で母から聞いたときは、自分の中で「何てことをしてしまったんだ」という思いがこみ上げてきて、自然と涙がこぼれました。母が家族を代表して投げかけてくれた言葉の意味は、今ならば、身にしみて分かります。
――厳しい言葉をかけてくれたお母さんの訃報を聞いたのは、獄中だったと新著で綴っていました。当時はどんな心境だったのでしょうか?
後藤:ニュースを自由に見られる環境ではなかったし、最初は受け入れられなかったです。刑務官の方からは「我々もニュースで見かけただけ」と告げられましたが、面会した家族から話を聞くまでは信じられなかったし、とにかく「真実を知りたい」と思っていました。でも、ニュースが嘘をつくわけがないという気持ちもありましたし、刑務官の方からお話を聞いた3日後に家族から事実を伝えられるまでは、母が亡くなってしまったことへの寂しさと、嘘であってほしい気持ちの両方に挟まれて葛藤していました。