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高給でも虚しい…商社マンのお仕事事情「秘境や僻地ばかり行かされる」

コラム

 海外では多くの国が入国規制を大幅に緩和。なかにはコロナ前に近い状態での入国が可能なところも増え、ここに来てようやく人々の往来が活発になってきました

飛行機 出張

画像はイメージです(以下同じ)

 日本政府観光局(JNTO)によると2022年5月の日本人出国者数は13万4000人(推計値)。2019年同月比の約10%と日本人の海外渡航はまだまだ少ないとはいえ、4月に続いて2か月連続の10万人越え。コロナ禍になってからは初めてのことで明るい兆しと言えます。

多忙のため、彼女にもフラれてしまった…

「ウチの会社も昨年から海外出張を本格的に再開。私の部署は現地視察が業務の重要なウエイトを占めており、リモートでは完全に対応しきれません。ただ、出張中は日本にいるときよりもずっとハードなので、出張再開は正直勘弁してほしかったですけど……」

 そうボヤくのは、商社マンの里崎恭介さん(仮名・28歳)。地下資源に関する調査などを担当する現在の部署に在籍して5年目。とにかく海外出張が多いらしく、それも砂漠にアマゾンの奥地といった秘境や僻地ばかりで、期間が月単位の長期に及ぶことも。

 おまけに急に出張が決まることも多く、数日前に告げられることも珍しくないといいます。

「長期の海外出張が直前に入るって時点でヤバすぎます。おかげで今の部署に配属されてから彼女とは会う回数が激減。海外出張中に一方的に別れを告げられ、帰国したら別の男とデキてました。以来、彼女はいません。こうも忙しいと遊んでくれるコはいても真面目な交際相手としては敬遠されてしまって。商社マンはモテるって聞いてたんですけどね」

慢性的な寝不足に苦しむ日々

残業をするビジネスマンイメージ、飲む

 現地に向かう飛行機の機内では資料のチェックや書類の作成などに追われ、ゆっくり映画を観るどころか仮眠する時間もほとんど取れないほど。日本では週休2日は確保されていましたが、海外出張中は休日をほとんど取ることができないそうです。

「報告書をまとめて逐一、本社に送らなければならないからです。日中は視察など現地での業務に追われ、作業する時間が夜や週末しかないんです。それに南米やアフリカなど遠方にいると、東京にいる担当者とのリモート会議は深夜や早朝になることが多くて……。おかげで慢性的な寝不足状態です」

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