5億売り上げた“歌舞伎町No.1”が語る「ホスト史に名を刻んだ」その後
歌舞伎町で生まれた5億2000万という売り上げ記録。降矢まさき(@masaking927)はホスト界の「神」になったが、その神々しい輝きは、人を遠ざけることも……。
彼の垂涎なノウハウを詰め込んだ短期集中連載も最終回となる。これまで約2か月にわたり、超合理的思考と洞察力を素地として、人に愛されるブランディング術や接客術・育成術などについて語ってもらった。
ラストを飾るテーマは、「ホスト史に名を刻んだ、その後」だ。彼のホスト人生はどう変化したのか。降矢まさきに振り返ってもらった(以下、本人談)。
ホスト史に名を刻んだ、その後
「日本一のホストになったその先には何があるんだろう」と物思いに耽ったのが、昨年の暮れ。そこから年が明けて、ホストは全員が売り上げゼロからのスタートとなる。俺自身は2022年も変わらず、仲間たちと和気あいあいお店を盛り上げていくんだろうなと思っていました。
しかし現実は……。“トップ”と“孤独”は表裏一体であることが身に染みる日々です。最近では、接客のサポート役であるヘルプに俺が入ると、お客様を担当するホストが萎縮してしまう。仕事上がりに後輩たちに頼まれて飲みに連れていったりなど、以前までは確かにあった親近感が日増しに遠のいていってる感覚です。
変化を恐れていては絶対にダメ
また、新規のお客様に関しては、「えっ……。私、そんなにお金を使えないですから、降矢さんの時間を無駄にしちゃう」と身構えられて、会話さえままならなくなるときもあります。“日本一のホスト”という王冠を被っただけで、新規のお客様からは距離を取られ、地続きだった俺とほかのホストの間には溝が生じてる。もう俺には需要がないのかなと、今は少し自信喪失中です。
上半期(1~6月)は常連のお客様には通っていただいてますが、自分のエンジンが少しかかりませんでした。自分を取り戻すまで、時間は待ってくれないし、このまま立ち止まっていたらタダの雑魚に成り下がってしまいます。今と違った景色を見たいなら変化を恐れていては絶対にダメです。