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円安とインフレから 財産を守るため、プロが勧める6つの投資先

コラム

 帝国データバンクの食品主要105社への調査によると、2022年は6月末で約1万5,000品目がすでに値上げ済み、7月は約1600品目が値上げ、8月以降も円安による値上げが予定され、10月には年内最多の約3000品目が値上げとなる予定です。

円 お金

※画像はイメージです(以下同じ)

 アメリカの金利引き上げをきっかけとして、世界的に株安となり投資資金が目減りしている人も増えているでしょう。投資していなくても、インフレの影響で預貯金は実質的に目減りしています。このような局面ではどのような対象に投資すべきでしょう。ファイナンシャルプランナーの目線で、6つの投資先を紹介します。

ドル建てMMF:1%に近い利回り

 証券口座を持っている人なら、すぐに投資できるのが、ドル建てのMMF(マネー・マーケット・ファンド)です。MMFは信用リスクの低い債券を中心としたファンドです。証券会社の預金口座のような位置づけの商品で、多くの証券会社では円建てのMMFと、ドル建てのMMFがあります。

 商品によって利回りが異なりますが、ある大手証券会社のドル建てMMFはは1%に近い利回りです。外貨預金と比べて為替手数料が低い場合が多く、かつ外貨預金よりも利回りが高いことが特徴です。一時的に円をドルにしておき、少ないながらも利払いを受けることができるでしょう。

円に換える時に、為替リスクはある

ドル札

 円安になれば為替差益が得られ、金利が上がれば利払いが増加します。いったんドル建てMMFに資金を移し、後日米国株式や米国ETF(上場投資信託)などドル建ての商品を買うまで、一定期間外貨建て資金としてプールしておくのに適しています。もちろん、外貨MMFのままでも少しずつお金を殖やすことは可能です

 元本割れのリスクはドル評価であればほとんどないと言えますが、円に換算する場合は、円高による評価損になる可能性もあります。これを為替差損といいます。外貨預金を検討中の人は、外貨MMFのほうがコストは安く抑えられる場合が多いです。証券口座をお持ちの人は検討に値するでしょう。

 ドル以外の通貨ですと、先進国通貨建てMMFは利率が低いままです。利率の高い新興国通貨建てMMFですと為替変動の方向性が不透明なため、初めて外貨建て商品を購入する人にはお勧めできません。

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