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行列ができる野菜炒め専門店。野菜の強みを活かした店舗作りが実を結ぶ

ビジネス

 2021年12月、渋谷に新たな飲食店が誕生した。黄色地に黒と赤の文字が書かれたその看板は“あのラーメン屋”を想起させ、店名も「ベジ郎」という。

ベジ郎

ベジ郎渋谷総本店

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 開店当初からの行列は、インパクトのある名前と外観による集客かと思われたが、2か月以上経ってもいまだに行列は尽きない。一体どんな店なのか。

 実食してみたうえで「ベジ郎」を運営する株式会社フードサプライの広報担当である向井昇氏に話を聞いた

ボリューミーな肉野菜炒めが人気を博す

「ベジ郎」で提供されるメニューは「肉野菜炒め」だ。しかも基本的にこの1品のみに特化されている。

 まず驚くべきはその量。大皿に山盛りになった野菜は、成人男性が1日に必要とされる野菜の量350gを超える400gという大ボリュームだ。次に目を引くポイントは肉。肉野菜炒めといえば豚肉が一般的だが、こちらの肉野菜炒めには、ゴロゴロと唐揚げが乗っている。そして、中央にはたっぷりの背脂。唐揚げが乗ってはいるが、見た目はまさに“あのラーメン”の上に乗った具材のよう。

 味付けは醤油・ポン酢・味噌の3種類。筆者は、野菜炒め(500円)に「肉中盛り」(200円)を追加し、ポン酢で食べてみることにした(ライスとスープはプラス100円)。オリジナルの配合を研究してつくられたというポン酢ダレ。ほどよい酸味はあるが、野菜の甘さをよく引き立てているし、背脂の甘みも相まってポン酢特有の角が消え、まろやかな味わいに仕上がっている。

あっという間に完食!

ベジ郎

野菜炒めに肉中盛を追加した

 しっかり炒められていながらも、もやし、ニンジン、キャベツ、玉ねぎなどの野菜のシャキシャキとした食感も残されている。野菜炒めと一体になっているため、唐揚げは「サクサク」とはいかないが、タレをよく吸っているぶん味がしっかりしている。ご飯を大量にかき込みたくなる味付けだ。

 野菜自体の美味しさと味付けの妙によって、あっという間に完食することができた。ガッツリ食べたが、ほぼ野菜なので食後感もよい。開店からしばらくたっても行列が続いている理由もうなづける。

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