金沢発「レモネード専門店」が世界出店へ。人気の秘密を代表が明かす
2014年からの塩レモンブームから始まり、各飲料メーカーからレモンサワーやレモン風味の水などが販売されるなど注目を集める、レモン。
そんななかで頭角を表しているのが「LEMONADE by Lemonica(レモネード・バイ・レモニカ)」だ。日本初となる非圧搾レモネード専門店の「LEMONADE by Lemonica」は、2016年に第1号店を金沢に出店し、2018年からフランチャイズ展開をし、全国80店舗超に拡大。
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事実、飲料・食品メーカー大手ポッカサッポロフード&ビバレッジは、2020年3~12月のコロナ禍における47都道府県のレモン利用状況について調査している。その結果、コロナ疲れで「体の疲労回復」や「癒し」を求めるためにレモンを取り入れる機会が多くなったという。さらに、レモンを料理以外に使用する上位に「炭酸水に入れる(32.8%)」「レモンサワーを作る(28.8%)」「レモネードを作る(23.4%)」がランクイン(複数回答可)。
コンビニや大手スーパーでもコラボ展開しているレモニカ。今回は株式会社レモネード・レモニカ代表取締役河村征治氏に話を聞いた。
日本初の非圧搾レモネードが誕生
河村氏はかつてアメリカに住んでいたこともあり、そこからレモネードパッケージを販売しようと考えたという。
「子供たちがガレッジセールでレモネードを販売していることから、インスピレーションを受けました。また、僕自身が複数の業態コンセプトを開発していた中で、そのひとつとしてスタートさせたのがきっかけです」
レモニカは2021年7月時点で80店舗目をオープン。とんとん拍子に見えるが、開発には苦労があったようだ。
「僕らはレモネードの原料から作っているので、レモンのエキスを抽出する施設の運営に苦労しました。生レモンから熱や圧をかけない抽出製法は、日本で初めてだと思います。それで2018年に、非圧搾のレモネード専門ファクトリーを金沢に建設しました」
消費者は押しても動かない
ブランド本部がSNSを積極活用しているわけではない。では、どのように商品を宣伝・PRしているのだろうか?
「お客様はムリに押して動くものではないと思っています。自分が良いと思っていることに対しては乗るけど、自分の意見と違うと興味を持ってくれません」
そこで、河村氏は事実を淡々と書き上げて、メディア上で発信する「プレスリリース」に着目した。
「知りたい人に、知りたいタイミングで出す。情報を拾ってきてSNSで映えさせるのは2次情報とすると、僕たちがやっているのは正確性が求められる公式情報(1次情報)です。拡散するSNSなどの2次情報はインフルエンサーの方々に拾っていただく。そうして口コミがオーガニックに成長していく展開が良いと思っています」