「10年連続金賞」からあげの実力は?居酒屋チェーン3店の名物メニューをマニアが実食
みんな大好きなからあげは、居酒屋でも大人気です。大手居酒屋チェーンもからあげに力を入れており、日本唐揚協会主催の「からあげグランプリ」で入賞するほどのお店もあります。
今回はそのからあげグランプリで金賞受賞歴のある「がブリチキン。」「ミライザカ」「塚田農場」のからあげを実際に食べてみました。
がブリチキン。:あらゆる部位を楽しみたい人向け
からあげグランプリ・中日本しょうゆダレ部門で10年連続金賞受賞の「がブリチキン。」は、からあげをハイボールとともに楽しめることで、若い人にも大人気のお店です。ここで注目したいのは「3種MIX揚げ」(1089円税込・以下同じ)。
骨なしもも、ヤゲン、ささみ、ネック、すなずり、鶏トロという部位の異なる6種類のからあげの中から好きな3種類を選べるものです。専門店でもここまで多くの部位を取りそろえているところはそうそうありません。
特にささみやネック、鶏トロのからあげは珍しい。どれも食べてみたいものばかり、3種類セレクトしたものを2つオーダーしました。
脂の強いモモ肉から食べると、あとで物足りなくなるので、まずはあっさりめのささみから。うま味がしっかり感じられ、淡白さはあまり感じません。しっとり食感の衣とほっくりした歯ざわりのささみが相性よく口の中で混じ合います。
続いてネック。鶏の首の部分で「せせり」とも呼ばれます。鶏の体でもっともよく動く部位なのでしまった肉質が特徴です。ややコリッとした食感と、とろりとした舌ざわりがいいですね。コクとうま味もあり、モモ肉とは少し違った美味しさで、女性客にも人気なんだとか。
味はややこってり、衣はフワッと
そして鶏トロ。これは「肩トロ」「ふりそで」とも呼ばれ、1羽から30gほどしかとれないと言われる希少部位のひとつです。このからあげを提供しているお店は少数。モモ肉よりも若干歯ごたえがありますが、うま味も強くモモ肉そっくりの味わいです。しかしカロリーはモモ肉よりもはるかに低いのが特徴で、これまた女性に人気のからあげです。
ヤゲンは肉付きのヤゲン軟骨です。コリコリした食感にプリプリッとした歯ざわりも加わって何とも心地よい味わいです。すなずり(砂肝)もコリフワ食感でおつまみにもってこいの味。骨なしももは正統派からあげという印象で、肉汁もたっぷり。まろやかな風味に仕上がっています。
全体的に味はややこってり系です。衣はフワッとしたやさしい食感。飲み込んだあとには、口の中に肉のうま味が余韻として残ります。これをハイボールで流し込めば、すぐに次のからあげがほしくなります。