ケイト・スペードだけじゃない。創業者が非業の死を遂げた「海外有名ブランド」
6月5日(米現地時間)、アメリカのファッションブランド「ケイト・スペード ニューヨーク」の創業者、ケイト・スペード氏の訃報が伝えられました。享年55。死因は首つりによる自殺です。
ファッション誌の編集者からキャリアをスタートさせて一代で有名ブランドを築き上げた半生はまさに勝ち組のように見えますが、生前はうつ病と不安障害に悩まされていたそうです。
今回はケイト・スペードのように創業者が自殺や事故など非業の死を遂げた海外の有名ブランドを紹介します。
ザ・ノース・フェイス カヤックで転覆事故死
アメリカの「ザ・ノース・フェイス」は、アウトドアファッションのブランドです。マウンテンパーカーなど登山用アイテムを幅広く取り揃えていて、機能性と品質を重視しつつも、洗練されたデザインに定評があります。
創業者のダグラス・トンプキンス氏は1943年オハイオで生を受けました。12歳の頃からロッククラインミングを始め、スキーや登山にものめり込むなど根っからのアウトドア気質だったそうです。
1968年に“Never Stop Exploring(探検をやめるな)”をスローガンに現在の「ザ・ノース・フェイス」を起業します。1989年に経営を退いてからは自然保護主義者に転じ、環境保護や生物多様性の保全に尽くしていました。
2015年、チリ南部パタゴニアのヘネラル・カレラ湖でカヤックに乗っていたところ、強雨と高波によって転覆し、低体温症が原因で亡くなりました。享年72。最期まで自然と共にありました。
アレキサンダー・マックイーン 自宅で首吊り自殺
型破りで前衛的かつ刺激的なデザインで評価を集めるイギリスのブランド「アレキサンダー・マックイーン」。レディー・ガガやビョークなどアーティストから支持されており、今やイギリスを代表するブランドとして知られています。
創業者のアレキサンダー・マックイーン氏は1969年にロンドンで生まれました。決して裕福とはいえない家庭環境にありながらも、10代のうちにファッションデザイナーの道を志し、仕立て職人のアシスタントとして修業を始め、キャリアを重ねていきます。
21歳のときに芸術学校「セントラル・セント・マーチンズ」に講師として招かれ、その間に同校の大学院課程で学問としてファッションを学びます。そのときの卒業制作がきっかけでデザイナーとしての知名度を獲得します。
そんなマックイーン氏が亡くなったのは2010年のこと。自宅で首をつった姿が発見されました。享年40。自殺の理由については、仕事に対するプレッシャーや薬物の過剰摂取の影響など諸説あり、定かではありません。