インド、数百万匹のバッタで経済が壊滅…コロナ感染者も増加の一途
インドの首都ニューデリー近郊では6月27日、中東イエメンで発生したバッタの大群が襲来し、農作物や人々の日常生活に大きな打撃を与えている。インド政府は殺虫剤をフルに使うなどしてバッタの駆除を行っているが、なにせ数が数だけに全く効果は現れていないという。
数百万匹のサバクトビバッタが…
西部のラジャスタン州で5月初め、7キロにも渡る、およそ数百万匹のサバクトビバッタの大群が隣国パキスタンから襲来し、農作物を食い荒らすなど現地の経済にも壊滅的な被害を与えた。
ローマに拠点を置く国連食糧農業機関(FAO)によると、今回のバッタの襲来によって農作物の8割が食い荒らされる恐れもあり、人間の食糧問題に発展する恐れがあると警戒している。
筆者も仕事でたびたびインドを訪れたことがあるが、インドの住宅は壁や窓が脆弱にできていることも多く、あのバッタの襲来で窓やドアが壊れたりすることも十分にあると感じている。
コロナの感染者も増加の一途
現在(6月30日)、インドは新型コロナウイルスの累計感染者が国内で56万人を超え、死亡者数が1万6000人を超えている。6月15日には感染者が33万人、死亡者は9500人だったことから凄まじいペースで増加していることがわかる。
インドではロックダウンが徐々に解除され、ニューデリーでもショッピングモールやレストランなどで賑わいが戻っているが、それによって感染者が再び増加している。
7月には、感染者数が100万人に達するとも言われており、ムンバイやチェンナイなど含め大都市の病床が大幅に不足する可能性が危惧されている。そして、今回のバッタの襲来によって衛生当局が市民に十分な感染対策を実施できず、バッタの襲来が新型コロナだけでなく、インフラなどにさらなる打撃を与えることが懸念されている。
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