28歳レースクイーンがコロナで人生初のOLに。月収ダウンでも「後悔はしていません」
2017年からモデル・コンパニオンとして活動を始め、2019年にはピレリスーパー耐久シリーズでレースクイーンに。2020年はレースクイーンに加え、東京オリンピックにも携わることが決まっていた華月咲さん(28歳)。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、3月以降の仕事はほぼ白紙に。表舞台の仕事には見切りをつけ、就職を決意。今は人生初のOLとしてデスクワークに奮闘している。
「一生の思い出ができる」と思っていた
「表に出る仕事が大好きで、3月は28連勤する予定でした。しかし、2月27日に開催される予定だった『CP+(Camera & Photo Imaging Show)』の中止を皮切りに、続々とイベントがキャンセルに……。アルバイト先のラーメン屋さんも営業を自粛したため、3月以降は仕事がまったくなくなってしまいました」
レースクイーンの仕事も決まっていたが、レースは延期に。いまだ開幕戦も始まっていない状況だ。華月さんがさらに打撃を受けたのは東京オリンピック。彼女は厳しいオーディションを勝ち抜き、東京オリンピックに携わることが決まっていた。
「選ばれたときは、『一生思い出に残る仕事ができる!』と思い、すごくうれしかったです。7月末までオリンピック関連の仕事でスケジュールが埋まっていたので、他の案件は入れないようにしていました。
でもあれよあれよと状況が悪化していき……。テレビで延期のニュースを聞いたときはやっぱりショックでしたね。でもそこで気持ちが吹っ切れて、表舞台から身を引きOLになろうと決意しました」
OLは絶対つまらないと思っていた
咲さんにとって、人生初の転職活動。アルバイト・パート求人情報サイトの「フロムエー」や「マイナビ」、「アン」などの求人サイトを見てひたすら応募する日々が始まった。
「未経験で採用してくれるところは少なかったのですが、大手飲食チェーン店の本社事務員として内定をもらうことができました。高校時代にそのチェーン店でアルバイトしていたので、ひと通りその企業のことを知っていたのと、『前職で仕事がほぼなくなった』というエピソードが印象的だったみたいです(笑)」
電話の取り次ぎや報告書の整理、エクセルで資料作成など、デスクワークは初めてのことばかり。パソコンで目が疲れる、腰が痛いなど大変なこともありつつ、意外と楽しいと感じているようだ。
「OLはつまらない仕事、というイメージをずっと持っていました。自分は一生やらないと思っていましたね。でも毎日新しいことを学べるし、パソコンを打つ仕事も割と自分に向いていて。人間関係も良好です」