ANA、就職人気ランキング1位に。社員から意外なボヤキも
人材不足を背景に、かつてない売り手市場となった2020年入社の就職活動。そんななかでも人気上位の企業には総合商社や証券会社を中心に構成されることが多い。
文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所が8月9日、最新の入社希望者就職ブランドランキングを発表。今回のランキングでは、全日本空輸(以下、ANA)が1位を獲得している。
企業の“就職ブランド力”をランキング化
同ランキングは、2020年春に入社希望の現大学4年生、現大学院2年生を対象にアンケートを取ったものとなる。文化放送キャリアパートナーズ主催の就職活動イベントや就職サイトなどで1万117名から回答を得ている。
アンケートでは、「企業イメージ(企業価値)」と「仕事イメージ(仕事価値)」のどちらを企業を選ぶ際に重視したか回答する形となっている。「企業イメージ」よりも「仕事イメージ」のほうが企業選択の際に重要だという仮説から、企業イメージのみで投票した場合は就職者誘引度0、仕事イメージのみで投票した場合は100とし、得票平均値を「就職者誘引度」として算出している。
そして、総得票数×就職者誘引度=就職ブランド力とし、これを元にランキング化した形だ。
アンケートではANAが1位を獲得、以降は2位伊藤忠商事、3位JR東日本、4位大和証券グループ、5位明治グループと続いている。なお、文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所では4月にも同様の調査を発表しており、その際にもANAが1位を獲得している。
社員に対するANAの取り組み
4月のアンケート、そして今回と2回連続で1位を獲得したANA。グループのリクルートページによると「人財こそが最大の資産」という考えのもと、社員ひとりひとりの可能性と個性の最大発揮を目指しているという。
グループ全社員が持つべき心構えや、取るべき行動の礎とされている「ANA’s Way」が記された冊子を社員全員に配布。またANA’s Day研修という“努力と挑戦のDNA”について学ぶ研修を設けるなど、理念の共有に非常に力を入れている。
そんな行動指針の始めに記されているのが「安全」だ。安全こそが経営の基盤として、そのために社員同士が職域や職責を超えた連携を推進している。この他に健康にも力を入れており、身体の健康だけでなく疫病予防やメンタルヘルスの取り組みも実施している。