野村不動産、驚きの平均年収。問題の「長時間労働」に社員の声は…
平均年収は1000万以上
長時間労働の実態が取りざたされる一方で、働く人々にとっての大きな魅力もある。平均給与の高さだ。
連結従業員数6883人(平均年齢45.3歳)を誇る野村不動産の平均年収は、なんと1013万円(Yahoo!ファイナンスによる)。
もちろん、平均年齢がやや高いせいもあるが、日本の民間企業の平均年収約432万円と比較して、野村不動産がいかに高給取りかわかるデータだろう。
もちろん、この高待遇が過酷な労働環境の免罪符になるわけではないのだが。
福利厚生には満足の声も。だが労働時間は……
では、実際のところ野村不動産の社員は給与も含め待遇にどのような考えを抱いているのか。
年間2000万人が訪れる企業の口コミ・給与明細サイト「キャリコネ」ユーザーの情報から、社員のリアルな声をまとめた。
「野村證券の保険組合と同じ福利厚生で手厚い。若年次に対しては社宅もしくは寮の制度もあり。その点も手厚いと感じた。また、資格試験や英語習得に対する補助もあり、従業員のスキルアップに対しての補助も以前より高まっており自己啓発へのきっかけを提供しているところも良い」(建築・設備関連職/20代後半男性/正社員/550万円/2016年度)
平均年齢が45.2歳の野村不動産だが、若年層でも働きやすいように工夫は行われているようだ。
長時間労働の実態を指摘する声も……
一方で、より厳しい視点で就業実態に踏み込んだ口コミも見られた。
「長時間労働が続き精神的につらくなったのと異動で、上司とトラブルが絶えなかったため。上司の当たりはずれや部署の当たりはずれは多い。退職者は最近多い傾向にあります」(企画営業/40代前半女性/正社員/1000万円/2016年度)
こちらの口コミは飲み会や休日出勤の実態などかなり生々しい話が綴られている。
「勤務時間がとても長く真夜中まで働くこともありました。休日出勤する人もいたので、ワークライフバランスを重視する方にはオススメできません。会社的には、残業を推進せず、パソコンも22時になるとシャットダウンされますが、その後も仕事がたくさんあり、残業せざるを得ません」(コンサルティング営業/20代後半女性/正社員/450万円/2014年度)
社員の中でもやはり長時間労働の実態に疑問を感じている人はいる様子。いくら給与が多くとも、使う本人が健康であってこそのもの。野村不動産が今後どのように舵を切っていくのか、気になるところだ。
<TEXT/小林たかし データ/キャリコネ(運営:グローバルウェイ)>