「ブラック企業大賞」ノミネート9社が発表に!過労自殺、セクハラ…有名企業がズラリ
2015年ブラック企業大賞「セブン-イレブン」 →コンビニ業界全体の課題
販売期限が近い弁当などを値下げして売る「見切り販売」を認めないなど、フランチャイズ加盟店主に対する過重負担や、加盟店オーナーの相次ぐ自殺などが問題となった「セブン-イレブン」が、2015の大賞を受賞しました。
さらに加盟店オーナーの負担のしわ寄せが、弱い立場である学生アルバイトに及び、おせちやケーキなどといった商品の予約販売にノルマを課し、達成できなければ、給料から差し引いて自腹購入させるなどの問題が世間を賑わせました。
ただ、セブン-イレブンに限らず、ファミリーマートでも加盟店オーナーと本部の間で紛争が起きており、「コンビニ加盟店ユニオン」という労働組合も結成されています。本部からすれば「加盟店オーナーは経営者で、うまくいかないのは経営努力が足りない」という言い分があり、加盟店からすれば「実質的には労働者だ」という言い分があり、業界全体の課題とも言えるでしょう。
ブラック企業大賞の発表は12月23日
ブラック企業大賞では、名の知られた大企業がノミネートされやすい傾向にあります。
一方で、厚生労働省が発表している「ブラック企業リスト」には、中小企業の違反事例も数多く掲載されており、リストは毎月更新されています。そちらも合わせて見てみると、日本の労働環境の実態をより深く知ることができるかもしれません。
ブラック企業大賞はウェブ投票も受け付けており、誰でも投票することができます。途中経過は、財務省が1位で、2位のスルガ銀行を倍近い数字で引き離しています(12月6日時点)。
大賞の発表と授賞式は12月23日に行われる予定です。果たしてどんな企業が選ばれるのでしょうか。
<TEXT/湯浅肇>