「コンプライアンス」の意味を理解している?【いまさら聞けないビジネス用語】
ビジネスシーンにおいて、適切な言葉遣いは重要なスキルのひとつ。基本的なビジネス用語を理解していることは、コミュニケーションの円滑化に直結します。本記事では、いまさら人に聞けないけれど、知っておきたいビジネス用語をわかりやすく解説。それぞれの用語が持つ背景や使用されるシチュエーションを押さえておくことで、職場での会話やメールに自信を持てるようになります。今回は「コンプライアンス」の意味を紹介します。
目次
コンプライアンスは法令・規則・企業倫理を遵守すること
企業において求められている「コンプライアンス」(compliance)とは、法令や規則、社会的ルールを遵守することを指します。コンプライアンスの範囲には、労働法や環境法、消費者保護法、データ保護法など、さまざまな法律や行政機関が定めた命令も含まれます。
昨今では、コンプライアンスの使われ方も多様化しており、法律だけでなく、企業倫理や就業規則などのルールを守ること、また公正・公平に業務を行うことなども含まれるようになってきました。そのため、コンプライアンスを守ることは、企業としての信頼性を高めるために必要なことなのです。
コンプライアンス違反で生じる不利益やリスク
そして、万が一コンプライアンス違反が発生した場合、企業や関係者には、さまざまな不利益やリスクが生じる可能性があります。では、実際にどのようなケースが考えられるのでしょうか。
法的制裁
まず、ひとつ目に挙げられるのが法的制裁です。法令違反が確認された場合、企業や個人に対して罰金、訴訟、行政処分などの法的制裁が課されることがあります。重大な違反の場合は、事業停止やライセンス剥奪の可能性もあります。
財務的な損失や信用の失墜
財務的な損失や信用の失墜も、コンプライアンス違反により発生するリスクのひとつです。罰金や訴訟費用はもちろん、市場シェアの減少や売上減少など、財務的な損失が生じるケースもあるでしょう。また、違反が公に知られた場合、企業やブランドの信用を著しく損なう可能性があり、株価の下落も考えられます。
社会的制裁
さらに、違反の内容によっては企業が社会から厳しい批判を受ける可能性も高いです。特に環境問題や人権侵害に関連する違反は、社会的に大きな反響を呼び、不買などのボイコット運動に発展する可能性があります。
組織内の問題
そして、コンプライアンス違反は顧客や社会の信用を失うだけでなく、従業員の士気を低下させる可能性があります。組織内での信頼関係が損なわれたり、優秀な人材の流出を引き起こしたりすることもあるでしょう。
個人でも気をつける必要がある
これらは企業単位でなく、個人単位でも気をつけなければいけない問題です。企業内で気をつけていても、個人でのコンプライアンス違反が問題になることも少なくありません。
最近ではSNSで企業の重要な情報を発信してしまい、意図せず拡散されてしまうこともあります。このような場合、コンプライアンス違反をした本人はもちろん、監督責任のある上司が厳しく処分される可能性もあるでしょう。
これらのリスクを回避するため、企業はコンプライアンス体制を整備し、全従業員に対してコンプライアンス教育を実施することが重要です。