パワポスライド作成の超必須テクニック4選<前篇>わかりやすさにこだわるべし!【20代で年収1,000万円超を目指す人向け、伝わる資料作成講座シリーズVol.2】
若手のビジネスパーソンの皆様はもちろん、新社会人の方もPowerPoint(パワポ)で資料を作成して、社内や社外の人にプレゼンをする機会は多いのではないでしょうか。プレゼンはプロジェクトやものごとを推進していくためのコミュニケーションツールとして極めて重要ではあるものの、プレゼンを自分の武器にしている人は少ないようです。
本記事では、世界中の戦略コンサルティングファームが愛用するパワポ作成ツールthink-cell(シンクセル)の日本法人代表である松塚展国さんが、複数回にわたり、圧倒的な推進力につながる高効率な伝わるプレゼン資料作成法を紹介します(以下、松塚展国さんの寄稿)。
わかりづらいプレゼンの約半分は見づらいスライドが原因
前回のコラムでは、「伝わる資料作り」の基本であるPowerPoint(パワポ)を開く前にやるべきことにフォーカスしてお伝えしましたが、今回はいよいよ実践的なパワポスライドの作り方に踏み込んでいきます。
キーとなるのは「わかりやすく作ること」。日々わかりづらいプレゼンはたくさん発生しており、自分が聞き手のとして、過去1カ月でわかりづらいプレゼンを経験した人は84%。そして、わかりづらかった原因の約半分は情報が多いや少ない、見づらいなどスライドの作り方によるものです。
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図1: わかりづらいプレゼンの原因の半分はスライドにあり
「伝わるプレゼンができる」ことは優秀なビジネスパーソンの必須項目。そのためにはわかりやすいスライドを作れるというのは極めて重要なスキルとなります。本コラム第2回、第3回ではスライドをわかりやすく作るための絶必須4つのテクニックを解説していきます。
1. 目の動き、理解の流れを意識する
2. メッセージの置き場所に一貫性を持たせる
3. 色に意味を持たせる
4. ボックスでまとめる、常にボックスを意識せよ
今回の前篇では1と2について解説していきます。これを使いこなして、皆様も洗練されたパワポスペシャリストになっていきましょう。
テクニックの前に知っておくべき重要な事実
テクニックに入る前に、皆様にぜひ覚えておいてほしい脳に関する事実をお伝えします。
1. 論理的にものごとを考えようとすると脳の負荷は通常より大きくなる。ものすごく冷たい氷水に手を付けたときに感じるくらいのストレスがかかっている。
2. 複雑な情報の処理は時間がかかるし大変。わかりやすい情報は処理も早くて楽。
引用: 「Yes!」を引き出す7つのトリガー[説得の科学]ラッセルHグレンジャー
つまり、聞き手側が複雑だと感じるようなプレゼンは聞き手に負荷を与えることになり、聞き手が途中で脳を使うのに疲れて真剣に聞かなくなる。そして、結果として伝わらないということが起こるわけです。
したがって、スライドにおいての重要なポイントは「相手の認知負荷を下げる」。これを皆様、念頭においてください。
わかりにくい例
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図2-1: パワポ資料の肝は相手の認知負荷の低減(わかりにくい例)
↓
わかりやすい例
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図2-2: パワポ資料の肝は相手の認知負荷の低減(わかりやすい例)
さて、この認知負荷を低減するという点を認識していただいたうえで、いよいよテクニックに入ります。たくさんテクニックはあるのですが、今回はその中でも最重要の4つに絞りました。
1.目の動き、理解の流れを意識する
皆様自身も資料を見るときに経験があると思いますが、基本的に人の目と理解の流れは「Z」字を描きます。この流れに逆らったスライド構成になっていると伝わりづらくなります。
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図3: 人の目と理解の流れはZ
たとえば図4のようなスライド。たまに見ますよね。PDCAサイクルを伝えたいのに左上に「修正点を反映」という文言が来てしまっていて、見る人はここから見てしまいます。
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図4: 目の動きを無視した悪い例
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図5: ほら、人の目は自分が伝えたい順番に見ないでしょ
PDCAくらい一般的な内容ならまだマシですが、相手にとって未知な情報を提供するときに目の動きに沿っていない場合は、まず伝わりません。
以下のように目や脳の解釈の流れに合わせた表現に変えることで、自分の思う通りの流れで伝えることができます。
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図6: 修正して伝わりやすくしたスライド
常に左から右、上から下のZ字を意識してページを作りましょう。
2.メッセージの置き場所に一貫性を持たせる
各ページの論理構造は2パターンしかありません。
2. 根拠 → メッセージ
スライドの冒頭にメッセージを置く場合は、資料全体を通して一貫して冒頭にメッセージを置く。というようにパターンに一貫性を持たせてスライドを作ることが重要です。具体的な構成案は下記のようにいくつかあるので、相手の特性や自分の伝え方に合わせて選ぶのがよいでしょう。
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図7: スライドのメッセージ置き所のパターン
私の場合はメッセージファーストで作ることが多いです。というのも、エグゼクティブで偉い人になると忙しいケースが多いので、最悪各ページのタイトルだけ見てもらうだけでも私の伝えたいことがわかる構造にしたいからです。
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図8: メッセージをタイトルに持ってくるパターンの例
導入から入るパターンだと下記のような感じで作ることも可能です。
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図9: 導入から入ってメッセージに行くパターン
皆様もメッセージの置き所に一貫性を持たせる。これを意識してスライドを作成してみてください。
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以上、たくさんテクニックはありますが、その中でも最重要の4つのうちの前半2つをお伝えしました。
前回のプレゼン資料のシナリオ作りとスライドづくりのテクニックを使いこなすことで、皆様もプロフェッショナルな伝わるプレゼン資料作成が可能になっていきます。ぜひ実践してみてください。
次回は、スライドづくりの超必須テクニック後篇「3. 色に意味を持たせる」「4. ボックスでまとめる、常にボックスを意識せよ」について詳しく解説していきます。
最後におまけを置いておきます。皆様だったらこのスライド、どのようにスマートにすますか? 次回こちらの解説もします。乞うご期待くださいませ。
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図10: おまけ 皆様ならこのページどのようにスマートにしますか?