bizSPA!フレッシュ

フリーランスの味方!煩雑な確定申告がスマホで完結する会計アプリ「FinFin」とは?

ビジネス

会計バンクトップイメージ

多様な働き方が広がる中、フリーランスの数は年々増加しています。ランサーズの調査によれば、2021年時点で1,577万人といわれていますが、今後も自由な働き方はますます拡大するとともに、フリーランスの数も増加していくとみられます。

その一方で、フリーランス歴の浅い人や、これからフリーランスになろうと考えている人は、これまで会社がやってくれていた納税や確定申告など、会計に関する悩みを抱えているのが実情です。

そんな中、フリーランス向け会計アプリとして注目されているのが「FinFin(フィンフィン)」。フィンテックベンチャーの会計バンクが提供しているアプリで、スマートフォンで簡単に会計作業を済ませることができるのが特徴です。2024年7月時点で、16万ダウンロードを突破しています。

スマートフォンで簡単に使える会計アプリ

「スマホ会計FinFin」と「スマホインボイスFinFin」

「FinFin」ブランドとして提供されているサービスにはいくつかありますが、代表的なものは「スマホ会計FinFin」と「スマホインボイスFinFin」の2つです。

会計バンクが2023年に行った調査では、フリーランスの約8割が確定申告を面倒に感じているという結果が出ています。そんな確定申告を日々の会計作業からスマホで手軽に行えるのが「スマホ会計FinFin」です。

また、請求書や領収書をスマホで簡単に発行できるのが「スマホインボイスFinFin」。インボイス制度に詳しくない人でも、複雑な作業をすることなく対応できます。

PCを持たないスマホネイティブ世代が増えていることもあり、FinFinのアプリはスマホでの操作に特化したUI/UXが特徴です。美容師やネイリスト、一人親方、スポットワーカーなどがスマホで気軽に使えるよう、レシートや書類の自動登録、定期的な請求書のコピー機能、頻繁な取引を一元管理する台帳機能など、手軽で便利な機能が満載です。

最近では、メルカリ等インターネット取引による収入の申告漏れや、個人で活動するインフルエンサーの申告漏れが報道されています。多様な働き方が広がり、副業・複業など本業以外の収入が得やすくなっている一方で、働く人が難しい手間なく会計処理できるためのFinFinのようなテクノロジーサポートや、さらにはお金に関する知識を習得することも求められているのです。

会計バンクが主催するお金に関するセミナーの様子

同社はアプリ販売にとどまらず、税理士やファイナンシャルプランナーと連携して、お金に関するフリーランス向けセミナーを積極的に開催するなど、会計知識のサポートも行いながら、フリーランスとして働く人々を応援しています。

フリーランスを包括的にサポートする「FinFinフレンズ」のラインナップ

また、会計以外にもサービスを拡充しており、5月にはラインナップを「FinFinフレンズ」と名付けて発信しています。

・FinFin記帳代行
フリーランス・個人事業主専用の記帳代行サービス。専用の封筒で請求書や領収書を送るだけで経理作業を代行。

・FinFinカード決済
金融機関振込指定の請求書をカード支払いで後払いできるサービス。ご利用カードの引き落とし日まで支払いを延長することで、資金繰り改善をサポート。

・一人親方向け労災保険
一人親方のための労災保険。月々わずか500円の安い組合費で、加えてFinFinユーザーは入会金無料で提供。業界大手の労災保険で安心。

・FinFinファクタリング
請求書をすぐに現金化できるファクタリングサービス。2社間ファクタリングで取引先に知られることなく利用可能。

以上のようなラインナップの中で特に注目なのは、「FinFinファクタリング」サービスです。

これは、会社員よりも収入が不安定になりがちなフリーランスの資金調達を、オンラインにてスピーディーに可能にします。スマホインボイスFinFinで作成した支払期日前の請求書を、PC・スマホから指定して申し込むだけで、売掛債権を早期に受け取ることができるのです。

これらのサービスを拡充する背景には、フリーランスの収入の不安定さや、横のつながりが乏しく、新しい知識や制度変更の情報などが入ってこないといった悩み、事業者としての信用力が弱く、融資を受けられにくいという問題があり、包括的にフリーランスを応援したいという思いが根底にあります。

「金融サービス仲介業」取得でより多彩で多角的な会計サポートを展開

会計バンクは2024年7月24日、「金融サービス仲介業」の登録を完了しました。2021年11月から施行された「金融サービス仲介業」は、銀行・証券・保険・貸金すべての分野をワンストップで仲介可能とする金融庁のライセンスです。

これまでは自社アプリ範囲内でフリーランスにおすすめするサービスを展開してきましたが、本ライセンス取得により、必要としている人に適切な金融サービス(預金口座開設・ローン)の媒介をすることが可能となります。

つまり、このライセンスを取得することで、銀行を介さずに、フィンテック企業としてフリーランスに寄り添ったサービス案内を行うことができ、会計バンクが目指す社会の実現に一歩近づいたといえます。

フリーランス応援の活動範囲を徐々に広げる会計バンクの次の構想は、収入が不安定で融資を受けにくい、クレジットカードを作れないなど、フリーランスの信用の低さをアプリ上で解決する信用保証アクションだといいます。アプリ、金融サービス仲介、信用保証の一連を通して、フリーランスへの包括的なサポートを加速させていくとのことです。

終身雇用の終焉や自由な働き方の拡大、国のリスキリング支援などにより、フリーランスや副業は、今後ますます増加するとみられます。9月13日に丸3年を迎えるFinFinの展開に、これからも期待できそうです。

公式サイト:会計バンク

[参考]
新・フリーランス実態調査 2021-2022年版 – ランサーズ
確定申告と子育て支援に関する調査

おすすめ記事