ロックダウン中の暇つぶしが本気のビジネスに。ネス湖畔の極小クラフトジン蒸留所
伝説の生物ネッシーで有名なネス湖の西岸にある小さな村、ドラムナドロキット(Drumnadrochit)は、すぐ近くに風光明媚な古城アーカート城もあることから、スコットランドの人気観光スポットとなっている。この村に、創業3年目にしてすでに国際的なジンの品評会「ワールドジンアワード」の銀賞をはじめ、数々の受賞歴を誇る新進気鋭のジン蒸留所がある。その名は「グレート・グレン・ディスティラリー(Great Glen Distillery)」。
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グレート・グレンとは、スコットランド北部ハイランド地方の首都インヴァネスからリニー湖の先にあるフォート・ウィリアムに至る約100 kmに渡ってハイランド地方を斜めに分断する峡谷のこと。壮大な大自然と清らかな天然水という、プレミアムな酒づくりに理想的な要素がそろっている。
20平方メートルちょっとのマイクロ蒸留所
英国では、2015年から2020年の5年間でジン蒸留所の数が一気に5倍近く増加し、現在では820か所を超える(英国家統計局データ)というジンブームが続いている。星の数ほどあるクラフトジンの中で際立つには、ジンそのものの質と味わいは当然のことながら、ユニークなセールスポイントが必要だ。
グレート・グレン・ディスティラリーの場合、それは「ネッシーが棲んでいるかもしれないネス湖のほとりにあり、その水を使ってジンをつくっている」ということだけではない。20平方メートルちょっとという、スコットランド最小のマイクロ蒸留所であることも「売り」なのだ。